車椅子利用者の海水浴について
 
今週のゲストはNPO法人自立サポートあきらめないでの理事長の森本修作さんです。
今日のテーマは「車椅子利用者の海水浴」についてです。今年も7月27日にヤ・シーパークにて開催されました。私も子供と一緒にお手伝いさせていただきました。
もともと「車椅子利用者の海水浴」を実施しようといういきさつはどうだったのでしょうか?
神戸の震災から発送した外出支援のネットワークである移送ネットワークの皆さんに、しまなみ街道が開通した折の会議で、お話を聞きました。自分が兵庫県での「車椅子利用者の海水浴」を見学に行きました。これであれば自分達も出来るのではないかと思いました。
明石大橋の近くの海水浴場で実施されました。
高知で実施されたのでしょうか?
高知市内では種崎海水浴場で実施しました。スロープもありましたし。
ヤ・シーパークでも実施されていますね。使い勝手はどうなのでしょうか?
種崎の場合は温水シャワーがありませんでした。腎臓に障害のある方は、海水浴終了後に水ではなく温水を掛けてやる必要性があります。種崎では設備がないため、介護用寝台車、シャワー車をレンタルし、温度調整をしながら実施しました。レンタル料が1時間につき1万円でした。これでは経済的な負担で悩んでいました。
 夜須町のヤ・シーパークの施設が完成しつつあるという情報がありました。事前に見学しますと、障害者用の温水シャワーも男女ありました。また障害者用の駐車場からすぐにビーチが近く、スロープもトイレもあり、ロケーションも良かったので、ヤ・シーパークに会場をいたしました。夜須町役場にも相談に行きました。快く協力いただきました。
 海水浴用にとライフジャケット(救命胴衣)も無料で貸していただきました。安心して海水浴が出来ることになりました。
施設側の反応や、ご家族の反応はどうでしたでしょうか
最初に各施設に参加を呼びかけました。日曜日に実施した場合の職員の日当やら、万が一事故等が起こった場合の保障はどうなるということを指摘されました。これは大変だと思いました。ただこれを利用して実際に海水浴をされた人達からは、「何十年ぶりに海へ入れて良かったです」という声も聞き、励まされました。
海水浴の効果はどうでしたでしょうか?
障害のある人、足の不自由な人の場合は、普段は横になられた状態ですね。海へ入られまして、ライフジャケットを着用して、縦に浮いた形になりますと、血液が全身に行き渡り、大変血行が良くなると伺いました。春野スポーツセンターさんも言われていました。良いリハビリになるとのことでした。
海水浴の効用についてはほかにはあるのでしょうか?周りの人達への影響はどうでしたか?
最初は行政の方建ちも最初は前例がないので、許可申請が大変でしたでした。実施したことで、マスメディアが報道していただいたおかげで、行政に問い合わせがたくさんあったそうです。その後の対応は変わりましたね。
 利用者にとりましても、車椅子の人達は、海へ入ることは出来ませんでした。実際に子供達も喜んでいましたね。
私も昨年からヤ・シーパークでお手伝いしました。障害のある子供たちの海水浴のサポートをしました。海へ来たのは初めてだとご両親も言われていました。子供達は日焼けして顔が真っ赤になっても浮かんでいること、波と戯れる事が、楽しくてたまらないという事でした。それだけ良ければ可能なら何回も実施すれば良いと思いますが?
ただ設営や、ボランティアの募集など、エネルギーがたくさん要ります。年に2〜3回実施すれば良いと思いましても、現状ではなかなか実施出来ないのです。
今年はヤ・シーパークで実施しました。車椅子の方が何人で、ボランティの人が何人来られたのでしょうか?
今年についてはバランスが良かったのではないでしょうか?車椅子の人が11名で、ボランティアの人が30人くらい来ました。良いバランスでした。
今後の展開について。来年も実施されますか?また対象範囲を広げるのでしょうか?
スタッフが大勢いると思います。ボランティア・スタッフの集めるのは大変ではないでしょうか?
私たちがが主催する海水浴は年に1回と決めています。他のグループが実施する場合のサポートは可能な限りやります。水に浮かぶ車椅子ですが、特殊仕様ということもあり、1台が25万円もします。

 可能であれば、ヤ・シーパーク側が何台か購入され、お安く貸して頂くようになれば、かなりの人達が利用できると思われます。あのタイプの車椅子は折りたたみも困難で、独自に運搬しなければいけません。施設側に常設頂きましたら、もっと障害者の海水浴は盛んになるでしょう。