新たなコミュニケーションの創造 その2
 
 今週のゲストは、4月から新番組をスタートされる大西みちるさん笹岡和泉さんです。今週で「けんちゃんのどこでもコミュニティ」も終了しますので、番組制作者であるけんちゃんこと西村健一も出演します。高知シティFMの戸田健史さんにも議論に参加いただきました。
 今日のテーマは「新たなコミュニケーションの創造 その2」でゲストの皆さんも含めてディスカッションをします。
一方で「ユビキタス社会」など聞きなれない言葉もあります。いつでもどこでも大容量の情報ネットワークが活用される社会のようです。そのためには自分自身の中味をはっきりさせ、きちんと自己主張しなければなりません。あらためてみなさんがたの新番組での狙いを今一度説明下さい。
笹岡和泉さん

笹岡 ユビキタスの語源はラテン語で”「いたるところに存在する(遍在)”」という意味だそうですね。
 便利さの反面では、直接的な人と人とのつながりが希薄になっていたり、という問題も感じますね。私もweb上や本、新聞などで発言をとりあげていただく機会が増えて、少しのニュアンスの違いで、うまく趣旨が伝わらなかったり誤解されることの怖さも感じています。自分自身の言葉で、伝えられる場所をいただいた事は感謝しています。


 改めて新番組の大きなテーマは「笑顔を繋ごう」ということで考えています。「ユニバーサルデザインの視点」と言うことではハード面整備のイメージが強いとは思いますが、誰もが暮らしやすいまちがノーマルであります。普通の考え方であると言うノーマライゼーションという基本理念で具体化したものをそれをデザインで繁栄した考え方が、ユニバーサルデザインです。
 私たちはもっと広く考えまして、「住環境」といいますと住むと言うことだけに考えられがちですけれどもそこで暮らすこと、「衣食住すべて」と考えています。そう考えれば広く考えていくテーマはたくさんあると思っています。私もたくさんのテーマとゲストを考えています。こんなテーマやゲストでという意見を言っていただければと思います。」

大西みちるさん

大西 ユビキタス社会。僕もはっきりした意味はわからないです。
 いつでもどこでも情報発信や情報の活用が出来るのが現在のユビキタス社会です。まさに高知シティFMでも言えることです。


 僕は自分の番組では出来るだけ旬な情報を持っているゲストを呼びたいと思っています。クルマで聴いていても、家で朝食を食べながら聴いていても、どこで聴いていても誰もが得した、新たな発見をしたと思えるような番組にしたいです。

 だからゲストの話で分からない事があったら自分で「それって何ですか?」と聞きます。リスナーがその情報を上手に活用する為にも、僕がわかり易く噛みくだいてあげるのが必要だと思います。そしてそれが、少しでも楽しい高知の街づくりへのヒントになっていけば満足です。

けんちゃん 西村 フリーペーパーなどの可能性はどうなのでしょうか?大都市では何10万枚と発刊される無料のフリーペーパーが駅などに置いてあります。これは難しいのでしょうか?
笹岡 確かに、関心のあるテーマで無料であれば、まちで見かければ気軽に手にとって見ることもあります。今はインターネットが普及していますから、欲しい情報は検索してプリントアウトする、という事が私自身は多い気がしますが。

大西 結論から言いますと高知では厳しいなと思います。素敵なスポンサーがいたら出来ます。やはりインターネットやブログの普及で、今こういった紙媒体が厳しい状況にあると思います。
 大都市とは全く状況が違うので、フリーペーパーというものが高知で成功するのは難しいと思います。これは高知が抱える色々な問題とも繋がって来ると思いますが、JRや路面電車で通勤している人が少ないのに、大都市の地下鉄や電車の通勤者に多く読まれているフリーペーパーと比較するのは難しいです。広告あってのフリーペーパーですね。


 それに新聞すら読み比べる楽しみを知らない今の若い人は、クーポンがついているとか、タレントのインタビューが載っているとかじゃないと新しい紙媒体を読まないのではと危惧やアイドルします。特にスポンサーありきのフリーペーパーですと、若者が読まないものに広告費をスパッと払うというのは容易でないと思います。ただ誰ももしない事なので、新たにやろうという人がおられたらゲストに呼んで話を聞いてみたいと思っています。

西村 携帯電話端末との複合はラジオ番組で考えられないのでしょうか?実例などご存知であればご披露下さい。構想もご披露下さい。
戸田健史さん

戸田 FMラジオ、AMラジオ付き携帯電話が発売されましたが、あまりぱっとはしませんね。一見携帯電話とラジオは相反するわけではないのですが・・。


 携帯電話はメールも送受信できて、WEBも閲覧することが出来ます。ようはラジオ媒体に携帯電話から参加することは出来ます。番組でメール募集とかホームページやBBSやブログに書き込んでくださいとか。既に存在していますね


 今の若い人は活字離れをしていまして、ペンを持って文字を書くことはまずありません。葉書で番組になにか書こうという人は激減しています。だから携帯電話も活用しようということです。だからといって携帯電話オンリーにしますと、活字で書く人や手書きで書く人は、葉書で募集していないの。とリスナーが離れます。
 あくまでツール(道具)として携帯電話が活用できるのではないかと思います。

大西 携帯電話があったらどこからでもラジオに出演出来ますね。きょうの番組は天気が良いので高知城の天守閣から携帯電話にてお送り致しますとか、いま愛・地球博に来ていますが行列3時間ですとか。それが面白いかどうかは後で考えればいいのですが、色々な可能性の事を考えると便利な端末だと思います。
あと携帯でブログやインターネットを更新すれば、上手くラジオともリンクしていけると思います。
西村 デジタル化がいくら進みましても、人と人のリアルな付き合いはより重要性を増して来ますね。そのあたりの作戦がありましたらご披露ください。
笹岡 デジタル化が進みましても、双方向の番組作り、実際にゲストでお越しいただき、リアルな繋がりも深めて行きたいと思っています。

大西 今後の番組ですが、僕がやっている「コミュニティシネマ」の活動と「同じく、「コミュニティラジオ」として地域に根ざした番組を行い、リアルな人付き合いをして、生のコミュニケーションをやりたいなと思っています。
夜のおびさんマルシェ(2005年12月)
はりまや橋商店街でのblogサロン
西村 「どこでもコミュニティ」は、分野やカテゴリーの枠を超えた交流を目指していました。形は変りましても、その考え方は継承いただきたいと思います。そのあたりはどうなのでしょうか?
笹岡 もちろん番組のかたちは変りましてもたくさんの人たちが交流する中で、ユニバーサルデザインの視点でのまちづくりや、そうしたおおきな目標を共有しながらつくりあげていくということが大切であると考えています。
大西 アートに限らずたくさんの分野からゲストを呼びたいと思います。
皆さんが聞きたいという人ももちろんですし、僕が話を聞きたいと言う人も積極的に話を聞きたいと思っています。
 けんちゃんのように知事や市長のような人たちもゲストに呼んで、高知のミライについて明るく楽しく語って行きたいと思っています。

西村 けんちゃんは毎週金曜日に「けんちゃんのブログサロン」という新番組を4月からします。高知のブロガーにインタビューしまたネットワークをしたいと考えています。ブログという切り口で社会を見て行きたいと思います。インターネットに無縁でありました中高年層への拡大と、若い人との交流を目指したいと思います。


 2000年4月の開局以来6年間にわたりリスナーの皆さんありがとうございました。週に5日、月に20日、年間240回、6年間ですので1400回放送しました。それでどうなんだということですが、わたしなりに成長しましたのは、それでパソコンを覚え、ホームページを作成し、ブログも作成できるようになりました。
 そういうことで、新番組もよろしくお願いします。

 

 「けんちゃんのどこでもコミュニティ」の最終収録の様子です。4月から新番組を制作される笹岡和泉さんと大西みちるさんがゲストでした。

 収録はあっという間に終わりました。2000年4月の開局以来番組収録、制作は「生活の一部」でありました。

 2人の若手製作者はよりネットワークを広げ高品質の番組を提供いただけると確信しています。

  以下は2000年4月以降の番組収録などの一部です。
  けんちゃんの吠えるウォッチング時代に相手役をしていただきました細井春菜さん。2004年2月に退職されました。
橋本大二郎高知県知事も2回出演いただきました。 松尾徹人元高知市長も2回出演いただきました。
中谷元衆議院議員との収録の様子です。 有名な沢田マンションの住民の皆さんも出演いただきました。
高校生漫才コンビ アンチセンスさんたち フリージャーナリスト安田純平さん
けんちゃんの吠えるウォッチング http://www.nc-21.co.jp/hoeru/

けんちゃんの吠えるウォッチングーどこでもコミュニティ双方向サイト

(毎日更新のブログです)

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朝日新聞高知版人ひととき
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*3年間ありがとうございました。「吠える」時代から6年間ありがとうございました。
3月番組に戻ります