自力整体とは何か?
 今週のゲストは、自力整体指導員の外京(げきょう)ゆりさんです。今日のテーマは「自力整体とは何か?」でお話を伺います。外京さんは長らく県外で看護師をされてこられました。職業柄、腰や、首などを痛められる人たちが多くおられます。いろんな治療や民間療法もご自身も試され、行き着いたのが「自力整体」であったそうです。
下京さんは、どちらで「自力整体」を学ばれたのでしょうか? 師匠と言われる人がいますか?また道場などはありますか?
 「自力整体」を考案した矢上裕さんという方が師匠です。矢上裕さんは、予防医学研究所を主宰していて、書籍やビデオやDVDなど、たくさん出しているので、地方に いても研鑽の手段はあるのですよ。
 最初は書籍の付録のCDで実践していました。
外京ゆりさん
 矢上裕さんは鍼灸や整体の治療院を経営されていました。でも治療をしても患者さんが悪くなってすぐに戻ってきます。「空しい」と思われて、東洋医学、ヨーガ、断食、整体の研究を経まして「自力整体」を考案されました。
 矢上さんの住んでいる西宮で、いま隔月の指導者養成研修があり、通っています。研修会場 は、道場というより教室という雰囲気ですね。地方にいましても研鑽の方法はあるのですが、北海道から沖縄まで、全国から指導者や指導者候補が集まります。「ウエストがこんなに小さくなってぶかぶかになったよ」と自慢をし合っています。
 整体や、カイロプラクチック、マッサージや指圧など専門家によって体の歪みを正す治療法がたくさんあります。外京さんが指導されておられる自力整体は専門家が処方するやりかたと違うように思いました。何がどのように異なっているのでしょうか?大きな違いはあるのでしょうか?
 大きな違いは2つあります。1つ目は「自分の体のことを他人任せにしないで、、自分のからだの声をきいて、自力で整える。良くなろうとすること」です。
 2つめは、「痛いことはしません。無理をしないで、気持ちよくできることだけを続けていくこと。そのことで少しずつ整体になっていく」ことです。それが自力整体です。

 よく聞く健康法は。ヨガや、西式健康法、真向法などもあります。それらの運動療法とはどのように「自力整体」は異なるのでしょうか?
 西式と真向法は、よくわかりません。ヨーガとは似ていますが、ポーズや形を決めるという(外向きの)意識は、自力整体にはありませんね。自力整体は、ひたすら意識を自分のからだの(内側の)感覚に向け、気持ちよい動きの効果を追求します。こりやちぢみを見つけたら、深呼吸と自分の体重をもちいて、揺さぶりほぐし、体に滞っている老廃物をクリーニングするのです。ヨーガでは揺さぶりませんね。
  自力整体の指導をされる外京ゆりさん。空腹時に行わねばなりません。結構体を捻ります。
 自力整体は、呼吸法が大事なのでしょうか?そのコツはどのようなところに配慮すれば良いのでしょうか?
 自力整体で大事なことは、「呼吸法」と「自分の体重をつかう」と言うことです。あとは「力を抜く」ということでしょうか。
呼吸法に関して言えば、ヨーガや出産のときの呼吸にも共通するけれど、はく息を長くゆったりするように意識します。心身がリラックスして,筋肉もゆるみます。それと共通しています。
 「自分のにしかわからない疲れの根っこを心地よくほぐしましょう。」と外京さんのパンフレットには書かれています。つぼなどは自分でわかるものなのでしょうか?
 体をマッサージされる時に、骨の際を探してみてください。
 ツボは、だいたい、骨の際、くぼんだところにありますね。そこに「きゅう」と痺れるような感触があると思います。だいたいそういうところは殆どがツボですね。
 ツボというのは、人の体(人体)に750あるとも言われています。
 たとえば、熟睡をうながす「天柱」というツボは、頭の後ろにあります。後頭部で両手を組んで、親指を首の方に下 げたときに触れるくぼみにありますが、これを仰向きに寝て触れ、膝を立てて腰を浮かすと、いやでも親指が天柱に食い込んでいきます。この体重を使った指圧はオススメです。
 自力整体では、天柱の刺激のように深部筋といって深いところにある筋肉をほぐすことができるので、私の実感をこめて「疲れの根っこ」とチラシに書いたのです。ほーんと、気持ちいいですよ。
後頭部と首にあるツボ「天柱」。押すと気持ちが良いです。
腕にある「三里のツボ」。
 自分の体重で「指圧する」のがポイントなのですね。
 そうです。決して無理をしないで活用します。
 同じく外京さんの自力整体のパンフレットの中で「気のとうりみちを活性化して、疲れや邪気をふきとばしましょう」とのことですが、よく意味がわかりません。どういうことなのでしょうか?
 ツボは、邪気を出す出口であり、天の気・地の気・人の氣をとりいれる入り口です。人体に750あるともいわれるツボは、14のルートをつくっていて、そこを気が、つまり生命エネルギーが流れるのです。だから、自力整体でからだをほぐせば気の通り道(東洋医学では経絡)が自力整体で体をほぐすことによって活性化して,疲れも邪気も流れ去っていくということなのですね。
 自力整体は無理をすず自分の体重を利用します。呼吸法がとても大切です。
 

手の人差し指と親指の付け根にある「合谷(ごうこく)のツボ。抑えると「きゅうん」と痛みが。でも後から気持ちが良いです。

 キーボード操作に疲れた時にして見ました。気持ちがが良いですね

矢上裕氏のホームページ http://www.jiriki-yagami.com/