高知の可能性について
 
今週のゲストはインターネットでコロッケを全国に販売されている(有)デリンベイク専務取締役の細川泰伸さんです。今日のテーマは「高知の可能性について」です。細川さんは各種コロッケを開発し、高知の素材(海洋深層水・四万十川青海苔等)を使用され、全国展開されています。まだまだ売れるものが高知にはあるのでしょうか?
高知ではありきたりの産品でも、県外では珍品とされるものがあるのではないでしょうか? 細川さんから見て東京市場で売れそうなものはどんなものがありますか?
高知は良いものどっさりありますから、売れるものはどっさりあります。
作り手のメッセージさえちゃんと伝われば何でも売れると思います。それは、高知だからとかじゃなく、人の気持ちさえという意味です。人が物を買うときは感情で買うと思います。

細川さんお気に入りの1枚。

何年か前沖ノ島へ行かれて真鯛(4・8キログラム)を釣り上げられたとか。高知はこうした自然にも恵まれています。

今まで高知発の食材といえば、日本酒(土佐鶴、司牡丹、酔鯨)や料理店(司・ねぼけ)、
酒盗(福辰)ぐらいのものでしょうか。最近では馬路農協のゆず製品、鰹飯(近森産業)などが見られますが、まだ数が少ないです。細川さんのデリンベイクのコロッケもその成功事例のひとつでしょう。まだ可能性はありますか?
まだ成功しているわけでは決してありません。高知は海とか鰹とかイメージが先行しています。ただ、しっかりとメッセージさえ伝えれば必ず売れると思ってます。
沖縄ごーやコロッケ
鰹コロッケ
今後取り上げたい「高知のいいもの」にはどのような素材がありますか?
大量生産大量消費でコスト優先で物が作られてきました。高知はないですね。
他の県にはそれに携わる産業が発達しハードの部分がずいぶんとすすんでいると思います。
高知はその点、そのハードにずいぶん立ち遅れた感があると思います。しかし、それは今後にすごくいい事だと思います。それは、大工場による機械的な製品はなく人間味のある物作りの文化が未だにある証拠です。ものを買うほうでも「どうやって造ったのか?」「誰がつくったのか?」の情報を欲しがって居ます。
それを利点としたものが今後は見直されるのではないでしょうかそのモノ作りこそが素材だと思います。高知はまじめにものづくりをしている人が多いので、売れると思います。
一緒にセット販売や、共同で宣伝すれば売れるだろうと思われる高知の産物はどのようなものがあるのでしょうか?

食品を取り扱っている関係で、やはり、食品です。特産品というわけでは無く、その作っている人だと思います。買う人は、その人を信用して買うわけですから。
それは人ですね。 つくる場合のエピソードなどがしっかりしていれば良いと思います。
メールマガジンなどを通じて高知の文化を発信していると思います。最近の細川さんテーマは何でしょうか?
最近はみんなメールマガジンに飽きているのではないでしょうか?多い人では50通も来ている人もいますし。やはり読んでもらわないといけないですね。楽しい話題をトップにもってきます。土佐弁で必ず出します。後は、「よさこい祭り」「皿鉢祭り」等その季節ごとのイベントや自然と様子です。
 最近「スローフード」などが言われています。なにか取り組んでおられることはありますか?大量生産されたファーストフード対極した言葉ですね。地産池消とも言われていますが?とりくみはいかがですか?
スローフードはいろんな取り組みがあります。


  スローフードとは
  ●消えつつある郷土料理や質の高い食品を守ること。
  ●質の高い素材を提供してくれる小生産者を守っていくこと。
  ●子供たちを含めた消費者全体に、味の教育を進めていくことです。
    と伺っております。

私は、このコロッケをどうやって作ったか、どんな気持ちで作ったかを直接エンドユーザーの皆様にメッセージを伝えることがスローフードの一つだと思います。

細川さんのほうから、とくに今後の展開について、また高知の可能性について、呼びかけたいことなどありましたら。
売れる=知られている
売れない=知られてないだと思います。
高知のことは、全く全国に知られてないといっても過言でないと思います。
私どもが、東北地方や甲信越地方の事を知らないように高知の事はほとんど知られて無と思います。ひょっとしたら、位置関係も・・・・四国の上にあるとか・・・。

何と言っても、ローソンが最後にたったところです。
正確には、沖縄なのですが、イメージ的に沖縄が最後の方がいいので高知をずらしたそうです。それに寅さんが来なかったところです。という事は、ほとんど、高知のことは知れ渡ってません。メッセージさえしっかり伝えれば可能性はいくらだってあると思います。
将来的には、みんなで協力してネットを使って全国に作り手の気持ちのメッセージを送れる仕組みそしてそれを流通できる仕組みのお役に立てれば思います。

高知ローカルのレベルでは難しいですね。
将来的には皆で協力し合った、メッセージを全国に送る。造るものを送る。

作り手のこだわりをメッセージにします。ネットは機械的なものだと思いますが、ハートも伝えることができると思います。