ダイエットの正しい知識について
 今週のゲストは、新阪急ホテル・アスレチッククラブ・トレーナーの井上佐知さんです。
今日のテーマは「ダイエットの正しい知識について」です。
 初夏になり薄着の季節になりました。夏になりますと肌を露出する機会も増えます。とたんにご自身の体形が気になる季節でもあります。
 フィットネスクラブへの来場者が夏に向かう季節になりますと増加してるのではないのでしょうか?
 そうですね。薄着になりますと、どうしても背中のラインなどがすべて見えてしまいます。やっぱり自分でもこれは「気をつけなければ」と思うのではないでしょうか。
 意外にダイエットの正しい知識がない人が多いのではないでしょうか?
BMIだとか、体脂肪率とか言われます。だいたいどれくらいの数字が標準なのでしょうか? 極端な肥満は日本人は少ないと思いますが・・・・
 そうですね。いろんな本などでは、若干数字は違います。平均的に言いますと、男性の成人が体脂肪率は、17%〜22%、女性は22%〜26,7%位が適性ではないかと思います。

 今非常に心配なのは思春期の若い女性に過度な「やせ願望」「スリム願望」が多いように聞きます。

女性週刊誌などでは、「ダイエット関係」の情報が満載状態。「使用前」「使用後」の写真まであり、殆ど「脅迫」状態のようなのですが・・・・・。

 

(折込チラシの例です。「脅迫」状態ですね。)

サプリメント、健康食品、漢方薬タイプなど多様なダイエット食品が社会に溢れています。

 そうですね。ただ細くなりがたいがために無理なダイエットをして骨が脆くなったり、筋肉が落ちたりして病気になったりしたら、なんにもなりません。やっぱり「間違ったダイエット」だけはしてほしくはないと思います。
 薬系のものだとか、運動系のダイエット商品はすくないようですが、サプリメントなどが多いようですね。健康食品的なものが多いのではないでしょうか。
 「これを飲むと体の中で脂肪が燃えるとか」「摂取カロリーを解消してしまう」とか食品などでありますが、私は信用していません。
 何年か前のヒット商品でありましたが、腹巻状の器具で、おなかの周りをぶるぶる振動させてスリムになるというのがありました。専門家の立場で効果があると思いますでしょうか?

 ないと思います。金魚運動の器具もありましたね。寝転んでその上に足をゆらゆらさせる器具ですね。今全く見かけなくなりました。

あれは腰痛には良いのではないでしょうか?
 細かな振動をさせる器具は腰痛には良くないと思います。その種の器具は発売当時は結構高価でした。こっそり相談にされる人もいました。「効果はないと思いますのでお止めになったら。」と言いました。暫くして「やはり効果はありませんでした。」との報告がありました。
やはりスリム器具を購入されるのは女性が多いですか?
 井上佐知さん 多いですね。購入の際不安が多く、「どうなのですか。効果があるのっでしょうか」と私に聞いてきますね。疑問ですねと申し上げても、結局購入されていますね。
 そうしますと、おなかの周りだけとか「局部的にスリムになる」というのはありえないことなのですね。食品関係も危ないものも多いと考えるべきなのですね。
 地道な運動と、生活習慣の改善がダイエットの近道だということなのでしょうか?
 そうですね。運動と食生活の改善が必要だと思います。でも手っ取り早くスリムになりたい願望が強く、高価な健康食品を購入される人も多いですね。
 ダイエット食品のなかでは「1食分のたんぱく質や、エネルギー分が摂取される」されます。必要摂取栄養素は足りています。それはそのとうりで良いのですが、ダイエット食品だけですとお腹が空いてしまいます。別に食事をしてしまいますから、かえって太ってしまうこともあります。
 5月に発表されました長者番付けでも「ダイエット関係」の食品販売や、女性の下着販売の会社経営者が上位にいました。それだけ需要が多くて、女性のスリム願望の強さに改めて驚きました。
 ダイエットの正しい知識があるようでないですね。不安から意外に高額商品を購入してしまうのではないでしょうか。
 実は私も以前補正下着を購入したことがありました。ずっと締めると言いますか、お腹が締め付けられまして苦しいのです。苦しいので食事を食べなくなります。食べなくなるの痩せるということなのでしょう。
 コルセットのようなものですね。締め付けて脂肪を一箇所に集めると言うか・・。綺麗な美装のプロポーションに近づける・・・。そう言われていましたが・・。それで購入したものの、1〜2回装着しただけでした。自分は食事と運動をしないといけないなと「身を持って」思いました。
 よく言われますのは食事でのコントロールですね。カロリー計算なんかはなかなかできないのではないのでしょうか?
お酒を飲むのを控えればダイエットになるのではないでしょうか?
それと夕飯後の甘いものの摂取を控えるとか。そのあたりはどのように考えたら良いのでしょうか?
 甘いものは極力控えたら良いと思います。好きな人が全部やめると大変なストレスが溜まります。「ご褒美の日」を作ってあげたらどうでしょうか。
 例えば1週間のうち6日我慢して、1日ご褒美の日を作る。ケーキを1個食べる。そうすれば良いと思います。お酒は適量であれば良いと思います。それでぐっすり眠れば。
 運動の目安をどう考えればいいのでしょうか?学生時代は部活もありましたし、
体育の授業もありました。通学も徒歩か自転車でしたし。社会人になり、車に乗り、
歩かなくなり、付き合い酒もあり、運動する機会も減れば太りますね。
 井上さんは、運動の目安として「1日に150キロカロリー、または1週間に1000キロカロリーの熱量を消費する量」と提唱されています。具体的な運動はなにを
どの程度すればいいのでしょうか?
 そうですね。1日に30分歩く。自転車に乗る。ですね。150キロカロリーの運動がその日出来なければ、食事で150キロカロリー減らしていただければいいです。
それでプラス、マイナスできますので。それをひとつの目安にしてください。
150キロカロリーと言いますと、ご飯茶碗1杯くらいでしょうか?
 3分の2位ですね。お饅頭1個。ビールはコップ1杯ですね。2杯飲んでしまえば、300キロカロリー運動で消費する。そうした単純計算すればいいのではないでしょうか。