よさこい踊りの方向性は良いのでしょうか?
 今週のゲストは播磨屋橋めろでぃプロジューサーである桑名真紀さんです。桑名さんは播屋橋商店街のお店以外に筆山公園前に布工房めろでいやギャラリー自由広場も経営されています。本山町にも巳よし乃庵も経営されています。
 今日のテーマは「よさこい踊りの方向性は良いのでしょうか?」でお話を伺います。今年で52回を迎えたよさこい祭り。全国的にも広まり、盛んになりました。桑名さんは最初の頃から参加されているようなのですが・・
札幌の「よさこい・ソーラン」のほうが規模的にも大きくなりました。本場を自称する高知 は参加団体を制限したりしています。そのあたりはどうなのでしょうか?

 そうですね。よさこいは2回目から、中学生の頃から参加しています。それ以来ずっと踊っています。当時の子ども達にとってはよさこいは、いいアルバイトでした。とても楽しみにしていましたし。母達は商店街の「夏枯れ」対策で必死で献立してやっていましたね。商工会議所や市役所の段階ではなかったですね。


 YOSAKOIソーランのことですが、規模のこといろいろ言われていますが、高知がYOSAKOIシーランになる必要は全然ありませんね。どんなに見ましても内容的には高知の方が上なのですね。
 よさこいは所詮、お祭りですので、量を競ったりする必要はありません。より質が良くなるべきですね。どう時代の変化に対応していくのか。それは高知ならではで、ソーランは対抗できないと思います。

桑名真紀さん

参加団体を制限する背景には、各競演場によってはスタッフが少ないこともあるようです。 そのあたりの仕組みが上手く機能していないのではないでしょうか?
 そうみたいですね。役所の人に伺いますとスタッフの都合もあるようです。でもそもそもお祭りと言うのは、役所が絡んでいるのはおかしいですね。街でやるべきですね。商工会議所が窓口になったり、お世話をしているのはぎりぎり許せるとしても、やはり自分達で祭りとしての組み立てを変える必要がありますね。
 祭りでいわゆる「よさこいカンパニー」と言われているものが結構ありますでしょう。そういう形で役所や商工会議所に委ねるのではなしに、自分達で「よさこいカンパニー」の人たちも含めて考えられたり良いですね。
 ただ連の制限ですね。昔はトラック(地方車)の大きさの制限もありましたし。そうですね。お年寄りが踊るのは夜だけとか。変化をつけていけば良いと思います。違い意味で参加団体は増えることは可能でしょうね。

年齢的に暑さもあり、中高年以上の参加は難しいのではないでしょうか?
そのあたり開催時期などを含めどう思われますか?
 そんなことはないですね。これは夏でないといけないですね。それと中年以上もしっかり頑張っていますよ。年配の人が踊っているチームなど涙が出ますよ。それと自分達のできる無理のないチームを作ればいいのですね。
 よさこい節には「じんば(爺)もばんば(婆)もよう踊る」というくだりもありますし。じんば(爺)もばんば(婆)も踊らなければいけないのですね。
よさこい踊りは「多様化」し、いろんなパターンがあるようです。激しいリズムで踊る若者向けも多くなりました。
 最近のよさこい踊りですが、参加費用が1人2万円を超えるようになりますと、なかなか制約があるようです。このあたりのコストがかかりすぎる点はどうなのでしょうか?
 これもお祭りということで、2万円もある。5千円もある。無料のところもある。いろんなことは可能であると思います。どうしても自分が2万円の連で踊りたい。となりますと子どもたちはそれなりに努力をすればいいのですよ。1年間お小遣いを溜めるとか。そのときに親と話をしまして2万円のところで踊る。それもありです。

 どうしてもお金を使わなくて自分の身の丈にあったところで踊ることも出来ます。安いところもあるし、ただに近いところもあります。それはご自分で選べば良いのです。それをおしなべて1万円にする必要はありません。
 私たちは昔4万円ということをやったことがあります。おのおのに話あいをせられたほうが良いでしょう。

猛暑の中も激しいリズムで踊っています。
 桑名さんからこうすれば良いというご指摘や、改善点などがありましたらよろしくお願いし ます。
 そうですね。大きな高知の「宝物」ですね。今のシステム、お祭りは神様もいなければ、気を使うところもない。自分達がつくった祭りです。変化が出来る。変わっていくことが素敵です。。こんな大きな財産を持っていることは大事にしなければなりません。
 それから全国大会を見る機会がありますが、それでもはっきりわかるのは高知のレベルは高い。質的にもです。このことは高知の人間の県民性ですね。いいセンスもありますし

よさこい踊りの服装について、専門家の立場からはどのように思われますか?

(2002年当時のほにやチームの衣装です。モデルは当時「けんちゃんの吠えるウォッチングのお相手の細井春菜さんです。)

 

 面白いですね。若い人たちが試験的にいろいろされていますし。着物を後ろ前に着たような衣装もありますし。とてもお金のかかった豪華なものもありますし。目で見ても楽しいし、意味もありますし。
 賞を頂くのは「和」のおとなしい連がいただくことが多いですね。そればかりですと面白くは無くて、顰蹙ものも出てきませんと。若い人にがんばっていただきたいですね。
収録の様子です。桑名さんは和装の文化、良さ濃い踊り、商店街のあり方、アートについて多方面のことをさりげなく語られました。大変内容のある話でしたので、後からまとめることが大変でした。

 それなりの制約がありながらも、自由度があるのがよさこい祭りなのでしょうか?
 そうですね。統制していく祭りではありません。いろいろあるなかで「際立つ」ことが大事です。よさこいが盛り上がるうえで大事なことです。
 綺麗な連があれば、そうでない連もある、多種多様の中で際立つことがとても大事であると思います。
沖縄のエイサーや南米の音楽も演奏されました。いろんな良さを取り入れるべきでしょう。