あるべき都市の姿を考える
 今週のゲストは、高知市在宅介護支援センターしんぼりで看護士をされています永野みどりさんと、社会福祉士の大塚理江子さんです。今日のテーマは「あるべき都市の姿を考える」でお話をお聞きします。
 都市計画事業は、行政の土木建築部門だけが担当するものではありません。福祉や、教育、商業などの分野の人たちも関与し都市づくりを行うべきです。
 最近の高知市は郊外部の人口が増え、中心街は過疎化しています。 これについてどう思われますか?若い人たちが郊外へ出て、高齢者が中心街に取り残されているようなのですが・・。
永野 はりまや橋商店街にて以前、マップ作りをしたおりに、地域の人達から聞いた話があります。商店街で子育てをして、子供世代は郊外へ住み、親世代は商店街に住んでいます。
 桜井町などは昔ながらの街並みが残っていますので、高齢者には住みやすい街なので、高齢者が集まっています。高齢化率が高いと言いますが、これにはいろんな意味があると思います。
 高齢者の場合は病院にかかっている比率が高いので、病院が近くにあるほうが良いのですね。しかも通院が終わった後に買い物をするのには、商店街やスーパーなどが近所にあれば良いのですから。そういう形になっているのすね。
大塚 若い人は車に乗りますので、郊外に行かれても不自由とは感じられないのではないでしょうか。高齢者になりますと車に乗れる人が少なくなります。歩いていける範囲に生活をしたいと思うようになります。
 そういう方が多いように思います。

大塚理江子さんと永野みどりさん。大変ご多忙の中収録に駆けつけていただきました。

 言葉を選ばれながら丁寧にお話をいただきました。

永野 生活範囲は徒歩で15分以内が高齢者の範囲です。近くに病院があり、近くに商店街がある。近くに知り合いの人がいまして、交流の場がある。そういう街が「安心して暮らせる街」になります。
 徒歩15分以内と申しますと、小学校の校区ですよね。小学生の低学年の児童も、高齢者も歩いていける距離だからですね。
 病院や商店街があり、集まる施設があればよいですね。役場もあればいいですね。
永野 その街,街の文化や歴史も大切にしていただきたいと思います。
はりまや橋サロンはユニバーサルなサロンです。
blogでインターネットで配信しています。
 いままでの都市計画の概念では、「歩いて事が足せる街」になってはいません。なんでもかんでも自動車道路をつけてしまいます。そして家の前まで車を持ってくるということではないと思います。
 最近は情報化時代だと言われています。急激に普及してきました。家庭にも入るようになりました。パソコンやインターネットは高齢者こそがもっと活用すべきである と思います。そのあたりの支援や活用はどうなのでしょうか?
 
大塚 実際に訪問をしましたら、お孫さんとのやり取りにインターネットを活用されている人がおられます。今日は孫からメールが来たとか。そういう話も聞きます。
 パソコンだけではなく、携帯電話のメールなども使いこなしている高齢者もたくさんいます。皆さん普通にされています。
 高齢者の方でも、ローマ字は小学生時代に習っているし、時間は多少はかかるでしょうが、メールにやり取りは出来ると思います。
大塚 そうですね。私があった方は打たれていますね。
 日本人の場合は欧米人のようにタイピングがない文化でした。キーボード操作に手間取りますね。でも慣れでしょうし,機会さえあれば、やってみたい高齢者の方はたくさんいるのではないでしょうか?
高齢者もパソコン操作には大変関心があります。
 
大塚 結構います。家にパソコンがなくやったこともない人でも「やってみたいですか?」と聞きますと皆やってみたいと言われますね。
 私ら良いよと言われる方も、パソコンや携帯電話でこんなことも出来ますと示しますとみんな興味を持たれています。たくさんおられるのではないかと思いますね。
 昔ほどパソコンは難しくありません。それこそ「バリヤフリーの道具」として使える用途が広まってきたようです。
永野 使いやすい機種が出来てました。私達も機械には疎いほうですが、何とかb使えるようになりました。こんな風に出来ますよと説明しますとみなさん興味をもたれます。
 また若者達が使うやりかたと、高齢者が使うやりかたは異なります。
自分の世界も広がりますが、私達にとりましては安否確認の手段として活用しています。
 それはGPSとして高齢者の方が今どこにいるのかを確認する手段として活用されているのですね。
大塚 そうですね。たとえば痴呆の方で徘徊される方でしたら、今どこにいると言うことが、家族の方がすぐわかりますし。介護の方で使い方も増えて来ています。
4月番組に戻ります