スペインの魅力について
 今週のゲストはイラストレーターの中平順子さんです。今日のテーマは「スペインの魅力について」お話をお聞きします。
 中平さんのホームページ「bilibilistudio」を見ていますとスペインへの強い憧れを感じました。それはどのようなところにあるのでしょうか?
ピカソやダリというアーチストに関心があるということなのですが、どのような作風に惹かれるのでしょうか?

 ピカソは私が一番最初に好きになった画家です。小学校の頃にピカソの絵を見たのですが、そのころはこの作品を描いた人は頭がおかしいのかと思いながら、とっても新鮮で興味をもっていました。大人になってからピカソのいろんな作品を見たり、ピカソの人生を調べていたら、もっと好きになりました。

 ピカソ本人もとっても魅力のある人です。一生に描いた作品の量も半端じゃないですし。6万点ぐらい作品があるそうですね。ピカソは91歳で亡くなりましたが、生まれてから、亡くなるまで1日に5枚から6枚ぐらい絵を描いたことになります。刺激を受けた一人です。

中平順子さん
 ダリは、作品にも興味があって好きなんですが、それより、ダリ本人に惹かれます。いつも奇妙な行動で周りから変人扱いされながらも死ぬまで作品を作り続けてました。作品に対して熱い情熱がある人だと思いました。
 圧倒される作品もありますが、思わず吹き出す様なユニークな作品も沢山あり、そのギャップも良いです。2人ともいろんな作風があって、見る人を飽きさせません。
 でも根っこにあるものがずっしり重く暗い様な気がしてそういうところが大好きです。
ダリ美術館の様子です。

またピカソもダリも建築家のガウディもカタロニア地方の出身者です、バロセロナに旅行されたとのことですが、強く印象に残ったことはどういうところなのでしょうか?
 そうですね。街並みも日本と全然違うので感動を受けますね。
美術館や建物が良いですね。ガウディのサグラダファミリアは凄いです。圧倒されます。
 それからピカソ美術館も良いですよ。ピカソの初期の作品がたくさんあるし、いろんな種類の作品があるので、ピカソの作風の変化がわかります。ピカソのルーツを知る事ができると思います。
   バロセロナの街並み。デモ風景でもお洒落に見えますね
 一番お勧めなのは、フィゲラスという小さな街にあるダリ劇場美術館です。バルセロナから鉄道で1時間半か2時間ぐらいかかったと思うのですが、ダリの生まれ故郷でもあります。ダリが生きてるときにたてられた美術館で、建物自体もユニークですよ。例えば壁にパンがいっぱいくっついていたり、屋上には大きな卵が取り付けられたりしてものすごく楽しめます。
 建物の内部も細部にわたってダリの思いが込められていて、オブジェなんかも面白いです。お金を入れますとオブジェが踊ったりします。ダリ自身もこの美術館に埋葬されています。あまりに感動して鳥肌がたちました。何故か涙がぽろぽろ出てくるんですよ。変ですよね。自分でもびっくりしました。すごく感動した美術館の一つです。
 大道芸人やパフォーマーの人たちも街中にはたくさんいました。
大道芸人やパフォーマーはいたるところにいたそうです。
また中平さんはスペインのサッカー(リーガ・エスパニューラ)にも興味があるようなのですが、どういうところが「お気に入り」なのでしょうか?
 そうですね。日本のJリーグにはないパワーを感じます。選手からも観客からも。最近は見る機会が減ってきたのですが、以前は、夜中によくスペインリーグを見てました。寝いまま職場へ行くことも時たまありました。
 特にこのバロセロナを本拠にするサッカーチームであるFCバロセロナと、マドリードを本拠にするレアルマドリードとの試合などは凄いものがあるのではないでしょうか?

 以前バロセロナに在籍していましたフィーゴ選手が、レアルマドリードに移籍しました。フィーゴがコーナーキックを蹴ろうとしたら、豚の頭が投げ込まれたり、ビンが投げ込まれたりしました。試合が一時中断したこともありました。大変熱狂的な観客がいるようです。
 高知とスペインは似ているのでしょうか?全然似ていないのでしょうか?
 私はスペインと言いましてもバルセロナしか行ってないので、バルセロナでしか比べられないのですが・・。建物も全然違うので全然似てないといえば、似てないのですが、どちらとも海の街でそれほど大きくないので、そういうところは似てるのでしょうか?でもやっぱり海が見えるって良いですよね。気持ち良いです。
 海が見える街は気持ちが良いものです。大好きな街であります。
農産物も海産物も豊富で美味しいようです。市場の様子です。
 バロセロナで有名なサグラダ・ファミリア聖堂にも行かれたそうですが、どのような印象をもたれたのでしょうか?まだ完成していないように聞きましたが?完成見込みはあるのでしょうか?
 サグラダ・ファミリアは写真でしか見た事なかったのですが、写真やテレビではあの大きさはハッキリ言って伝わってきませんね。実際行って見てじゃないと感動できないと思います。ただただ圧倒されます。
 完成までには200年くらいかかるそうです。
 私が行ったときも工事中で、いろんなところから石をたたく音が聞こえてくるのですが、それも良い味になってます。完成するとすべて合わせて18本の塔が建つようなのですが、まだ確か8本しか建ってなかったと思います。確実に私たちが生きてる間には完成しませんよね。完成した建物を見ることが出来ません。でも、永遠に作られつづけてる芸術があっても良いですよね
サグラダ・ファミリア大聖堂。未完成で、完成するのにはあと200年はかかるのではといわれています。
 

 中平さんは将来はスペインに移住されるということですが、スペインの魅力について今一度お話下さい。

 これは最終的な夢ですね。いろんな目標を実現させて、最終的にはスペインに住んでみたいです。その手前にいろんな目標を実現させてからスペインにいきたいですね。
 スペインは行ってみないとわからない魅力ばかりです。私も実際に行くまでは、それほど興味はなかったのですが、実際行ってみてその魅力にはまってしまいました。


 遊び心あふれる街で食べ物もすごくおいしいです。場所によっては治安がよくないところもありますが、それ以外はとっても刺激のある国だと思います。私はバルセロナとフィゲラスという町にしか行ってないのですが、スペインは街によってずいぶん雰囲気が違うそうです。少しでも興味がある人は一度は旅行してもらいたい国ですね。

フィゲラスにあるカタルーニャ玩具博物館ホテルの一角が博物館になっています この人形はカタルーニャだけのものでTio Caga(うんちおじさん)と呼ばれているそうです。
中平順子さんのホームページでのスペイン旅行記は  こちら
写真は中平順子さんに提供いただきました。
中平順子美術館コーナーは  こちら  から