グリーンツーリズムを普及させるしくみづくりとは?
 今週のゲストは、中嶋健造さんです。中嶋さんは会社に勤務される傍ら、いの町成山にて、棚田をこしらえています。
 今日のテーマは「グリーンツーリズムを普及させるしくみづくりとは?」でお話をお聞きします。グリーンツーリズムは都市生活者が農村などで滞在型の余暇を過ごそうという旅行形態です。山間部、農村部が多い高知県には可能性があるのではないでしょうか?
 十分可能性があります。都市は息苦しい。ストレスが溜まります。田舎志向はかなりの人たちが持たれています。田舎は資源が豊富です。人が少なくなった地域でも棚田があり、森林があり、川がありますね。いろんな古い文化があります。楽しい文化です。
 そういったものを都会の方々に体験していただく。一緒になって交流していただく。当然出来ていいはずです。ただまだきちんとした仕組みが出来てはいません。
  以前番組に出演ただだきました山本有二さんは、「埼玉のほうで町営住宅を畑つきで年間36万円で居住者を募集したところ募集者が殺到し、民間業者も同様のしくみで行っていると。来た人は平均1週間程度は滞在します。それで商店街は売り上げも伸びている。年間45万人きているそうです。」と言われました。都市部からその町へ押し寄せてきています。地域の活性化になっているようです。それなんかもヒントにあんるのではないでしょうか?
棚田の風景は美しいです。
棚田で活動されている中嶋健造さん
 
 ひじょうに羨ましいですね。兵庫県の八千代町もドイツのクラインガルテンを真似して、大阪あたりの人たちが週末になりますと野菜を作りに来られます。整備した家庭菜園もドンドン契約されているようです。
 更にたくさん作る方向で動いています。
 ただ今の法律でいきますと宿泊して食事を出すということにはいろいろと規制があるのではないでしょうか?また民泊の場合はホテルや旅館の理解もいると思います。そのあたりはどのようにしてクリアされたのでしょうか?
 最近は大分県がいち早い取り組みで規制を緩和していただいています。かなり農家であれば規制にかからず早期に開業できる仕組みにしていただいているようです。自分もそこで提案です。都市部にはまもなく定年を迎える「団塊の世代」というおおきな塊の集団がいます。
 その方々が田舎に帰りたいと思われているはずです。田舎へ帰ったら何をするか。その場合に田舎に家のある人は、民泊なんかを都会に人脈のある人はしていただきたいと思います。
 楽しみにも生きがいにも、田舎の活性化にもなります。高知県でもその仕組みづくりをこしらえていただきたいですね。
棚田での田植えの様子。大勢の人たちが慣れない手つきで懸命に田植えをされています。(写真は中嶋健造さん提供)
 
 
 若くして都市部へ出られ学生時代から都市部に住見、その後も都市部で働いていた人たちが、高知もそうですが「団塊の世代」、昭和22年から25年の世代の人たちが、なかには高知へ戻りたい人も沢山いると思います。
 高知へ帰ってなんかをしたい。そう思われているでしょう。中嶋さんはいの町の成山で30人ぐらいで活動をされています。そういう人達にもUターンをしていただきますと活動の心強い支援になると思いますが・・。
 実はさきほど都会にいるひとに帰って欲しいと申し上げましたのは、成山で1人都会から戻られた人がいます。私たちが活動してきたから戻られたというより、ご本人がもともとそう思われていたから戻られたのでしょう。一緒に今は活動しています。

 新たに家も建てられました。そこを交流の場にしてとの要望もありました。都市と田舎の人たちとの交流は楽しいと言われています。棚田で活動した夜には、お酒などを呑みながら、いろんなお話をします。Uターンされた人は都市に人脈を持たれています。
 本当にこういう方々が大事だなと思います。自然と付き合うこと、都会の人たちが付き合うことが大事であると思います。
 高知県出身の都市部へ行かれた方は、東京、名古屋、大阪近辺に沢山居られますね。高知の昔のこともわかっている。都市部のこともわかっているし人脈もある。こうした人をもっと高知県の人は活用すべきであると思います。グリーツーリズムを普及させる鍵はそこにあるのではないかと思います。
 私もそう思います。「100万人ふるさと回帰運動」というのが全農と連合を中心に行われています。ぜひそういう動きと連動したいですね。
ふるさと回帰支援センター   http://sv38.bestsystems.net/%7Edaxpy000/about.html
5月番組に戻ります