実用的な防災用品について
 
 今週のゲストは、NPO法人我が家を見直す会事務局長の西田政雄さんです。西田さんは建築関係に詳しく、シックハウス症候群の研究や対策、家屋の防災対策にも高い関心を持たれています。4月から高知シティFMにて「ハッシーと西やんのラジオでつなぐ防災フォーラム」(毎週金曜日6時〜25分)の予定で始まります
 今日のテーマは「実用的な防災用品について」でお話をお聞きします。西田さんは私費で神戸や山古志村の罹災地を訪問され、実際に罹災地の人たちから話を聞かれています。その観点から必要備品についてコメントをいただきたいと思います。
現在ホームセンターなどで販売されている防災用品セットですが、役にたっているとは思えません。その理由について西田さんはどう思いますか?

 まず「非常持ち出し袋」と言いますのは、パッケージ商品で何点セットとかになっています。そのなかには意味のないものも確かにあります。建物の中のあって、使えるものと、使えないもの。意味のあるものと、ないものがあります。


 コストパフォーマンスで有ったり、○○点セットと言う売り方が問題です。
地域によって異なる防災グッズや非常用品が必要です。また、持ち家の方とアパートの方では また異なります。

西田政雄さん
 西田さんがお薦めの防災用品をそろえるとすればどういう備品が不可欠なのでしょうか?そのなかで必ず必要な備品はなんでしょうか?今日もスタジオにかなりの防災備品を持参いただいたのですが。。
 番組収録時に西田政雄さん持参の防災用品を見せていただきました。説明を聞きますと必要備品ばかりです。

 持ち出し品でもそうですし、建物内部の家具などの転倒防止の器具もそうですが、持ち家の方とアパート住まいの方は違いますね。罹災する場所がどこで罹災するのかにより、持ち出し備品も変ってくると思いますね。
私はアパート住まいですから、室内の家具などの固定にも一定の条件があります。
最小限で考えると、ガラスの飛散防止です。


 100円ショップで購入しましたが、パチと折ると光りだすライト。これは必需品です。寝室には高い物は置かずスリッパや靴とライトを枕元に置くべきです。
貴重品以外の非常持ち出し品は戸外や、津波の恐れの無い地域では車などに入れておく方が良いかと考えます。5時間程度は光りますし。手ごろな防災備品です。

100円ショップの玩具コーナーにあるペンライト。写真のように折り曲げますと自力で光ります。これは必需品。
 うちなどは現在家族6人世帯ですから、非常食や水の備蓄だけでも大変な量になりまして大変です。ダンボールに何箱にもなっています。それを持って避難できるわけでもないし。これは大変困った問題あのですが・・。
 高知市内には現在14箇所に耐震貯水槽が建設されています。ここでは1箇所で6000人に3日間飲料水が供給できます。また私はストロー型の浄水器を持っています。その簡易浄水器でポリ缶20本分浄水が出来ます。私だけではなく、避難先でも活用いただくつもりです。
 耐震貯水槽の説明。こ高知市内に設置されいます。高知市水道局ホームページを参考ください。
 日用雑貨品を販売している100円ショップなどでも、手軽に入手できる必要な防災備品というものはどのようなものがあるのでしょうか?

 折ると光るペンライトのようなものは、100円ショップの子どものおもちゃ売り場にありました。ろうそく。サランラップ。止血用のバンド。
 通販では「水の入らないシャンプー」など購入しました。

 街頭で配布されているポケットテッシュペーパーもこうなれば貴重品ですね。
 なにせ無料でいただけますから。これは邪魔になりませんので、どんどん頂いてください。
 それからキャンプ用品などありますけれども、防災用品に応用できるのでしょうか?
 なりますね。被災生活時代がアウトドアですからね。これなど(ナイフと缶切りなどのセットになった器具)も必要です。アウトドアショップで購入しました。
 電気もガスも、水道もないところで、救助隊、支援部隊が来るまで、何日間はこうした防災備品を活用しまして、耐乏生活をすごさなければならないわけですね。
東南海地震の規模からしますと、本格的な救援隊が来るのは3日後ではなく、2週間後ではないかと思います。そうしますと食料、水、必要備品の量なども異なりますがどうなのでしょうか?
西田政雄さんお薦めの最小の飯ごう。 エーテルが原料の携帯用燃焼器具。
 自力で1週間と想定しています。
スーパーやコンビニも地震の時の在庫について考え始めた様です。情報では高知のある食品スーパーが罹災時に食品などの在庫を放出するかどうかの議論を始めらたようです。
 なんらかの形で手近いところで、食料を確保するところは可能ではないかと思います。
 地震が起きた時期が夏でしたら、停電しますと冷蔵されている食料品は駄目になりますね。そのあたりはシビアに考えませんといけませんね。
 そうですね。以前ある大手のスーパーの方とお話しました。地震の後にはその店舗で「炊き出しを始めませんか」と申し上げました。
 そういう具体的に食品系の量販店で地震後の対策について練られておられていれば心強いのですが・・。どうなのでしょうか?
 まだ会議の段階。検討課題の段階でしょう。情報によりますとサニーマートが2度ほど会議をしたと聞いています。今年の夏ごろまでに店長会議などで詰めていかれるのではないでしょうか。
罹災時の携帯用の水と食品 携帯用の簡易浄水器
 防災用品のなかには使用方法を日頃から取り扱っていないといざという時に使えないものもあります。それはどのようなものでしょうか?七輪で火をおこせといわれてもなかなか実際には出来ないものですが。
個人では、電池の確認が最も重要でしょう、最近は電池不要の備品も増えていますが年に1度は確認しておく事です。

 西田さんのお薦めの防災備品をご披露いただけませんか?自宅やアパート、世帯数などにより居住する環境によりまちまちであると思われますが・・。防災用品の必需品についてお話下さい。
 室内にはさきほどお話しました「使い捨てのペンライト」ですね。これはお役に立ちます。
 それからガラスが割れますので、靴やスリッパなどを身の回りに置いておくことです。よく防災持ち出し用品を建物の中に置いている方がいます。私は屋外の車の中に入れております。
 建物の中ですと罹災時に窓から出まして、玄関から入ろうとしても開かない場合もあるでしょうし。取り出せませんね。
 実用的に活用できますのはゴミ袋です。トイレのときも活用します。水洗トイレが多いので、自分のものはゴミ袋で用をたすようにすればいいと思います。水洗トイレは水がなければ使用できませんし。

 ちょっとしたコンロも必需品です。この購入したコンロですが中にエタノールが入っています。怪我したときの消毒にも使用できます。私の絶対必要なアルコール飲料。これも消毒などに使用できますね。

 水も必要です。乾燥したものですが食料品も必要です。サランラップは包帯の代わりにもなります。甘いものも必要ですのでチューブ入りのチョコレートや、ドロップなども必要です。

 歯磨き(水なしで磨けるもの)なども必要でしょう。

 後、それぞれの個人の事情により、薬なども必要になりますね。赤ちゃんがいる人ならおむつあんども必要ですね。
 そうです。わたしのご紹介しました防災備品は、私が1週間生活できることで備えましたものです。それをリックに背負える量にまとめています。
*西田政雄さんお薦めの   防災用品の紹介ページは こちら  から