おびさんマルシェから見えたもの
 今週のゲストはNPOこうちコミュニティシネマ理事であり、現代企業社デザイン企画室長の大西みちるさんです。今日のテーマは「おびさんマルシェから見えたもの」でお話をお聞きします。
 大西さんは今年おびさんロードにて開催された「おびさんマルシェ」の実行委員長をさていました。「おびさんロードに似合うオシャレなイベントをしたい。」「高知の中心商店街を元気にしたい。」という主旨で開催されているのでしょうか?
 開催場所はおびさんロードでしょうが、具体的には何をされているのでしょうか? 年に何回かされているのでしょうか?
 おびさんマルシェは、年に4回、3ヶ月に1回の割合でやろうということで、今年から始まりました。出来れば、ゆくゆくは月に1回のペースで開催したいです。来年からそれが出来ればいいなと思っています。
 具体的にはどんなイベントかと言いますと、おびさんロードの東から西までは340メートルありますが、様々なブースが出店します。高知の食材であったり、高知のアーチストが作成した作品であったり、地場産品であったり、そういったものを出店しまして、お客さんに楽しんでもらいます。
 マルシェ=市場なんです。フランス語なんですが、それを開催しています。
おびさんマルシェの様子です。40のブースが出ました。食品や工芸品やアートも出店されていました。
原則屋外のイベントのようですが。開催されてみて商店街の人たちは元気になり変わられましたか?また反省点があるとすればどういうところでしたでしょうか?
 私も商店街で働いている人間です。イベントを開催いたしますと人の流れが多くなりまして、既存の商店街の人たちも、出店した人たちもともになかなか良かったと良い感触を掴んでいます。
 反省点がある点があるとすれば、私が実行委員長をしていますが、出展者をまとめきれていません。もっとお店を出して行きたいのですが、そうしたクオリティを上げることが課題であると思っています。
 おびさんマルシェを開催するためには自転車放置帰省地域に放置されている自転車の移動が大変な作業です。
来場されたお客さんの反応はいかがでしょうか?商店街のイベントと言えば、夏に「土曜夜市」がありますが、どういう点で異なっているのでしょうか?

 土曜夜市と以前からありますフリーマーケットと違いますのは、イベントが「一過性」ではなくて次に繋がることで考えています。まだ3ヶ月に1度のペーズなので、そんなに偉そうに言えませんが、出展者同士のコミュニケーションであったり、お客さんと商店主とのコミュニケーションであったり。そういったものが他のイベントではない良い魅力であると思います。
 お客さん自体の反応はいかがでしょうか?
 それは喜んでいただいています。端から端まで見ていただいているお客さんもいます。むかしのフリーマケットと比べますと、お客さんの質が上がっていると思います。じっくり見られてお店の人と話をしています。
 大西さんは「おびさんマルシェ」の構想ははどのような点で面白いのでしょうか?
また個人的にやってみたい企画などはありますか?
 出展者にお願いしたいのは、若い出展者であればおびさんマルシェで手ごたえを感じて、将来
おびさんロードにお店を出したいなと思っていただきたいですね。そうすれば空き店舗対策にもなりますし。
 お客さんとして来ていただいた人たちが、「高知の街はいいな」と感じていただきましたら、商店街の活性化にも繋がります。そういうものの期待を込めてゆくゆくはそういったもののイベントになればと思っています。
 ただ営業時間の制限もありまして、今は夕方の5時で終わっています。ゆくゆくは夜遅く9時ぐらいまで開けるようにして、夜暗くなってもオープンカフェなどが連なって。おしゃれな雰囲気でみんなでお茶をしたり、お酒を飲んだり、ゆったり時間を過ごせる。スローライフではないですが、そういうものにあったおびさんマルシェを目指しています。
フランスのマルシェの風景です。オープンカフェも開かれています。地元の食料品なども販売されています。
 一つ「チャレンジショップ」的な機能ももてれば、商店街の空き店舗対策にもなりますし。毎週やれるようになり、先ほど言われましたように、オープンカフェの通りのようになれば良いですね。
 現在は何店舗ぐらいの出店なのでしょうか?また大西さんの「構想」を実現するためには何店舗ぐらいが必要あんおでしょうか?
 今は40店舗ぐらいです。全ての出店されているお店が朝から夜までということになると「無理なところも出てきます。例えばオープンフェは、夕方から登場するとか。朝だけですとか。それはかまわないでしょう。朝と晩で主役が変わってしまうということも街の魅力であると思っています。 
 「おびさんマルシェ」はイベントではなく、毎週やれるようになり、オープンカフェ 通りのようになれば良いと大西さんはご自身のblogにも書かれています。
そのあたりは実現性はありそうなのでしょうか?
 街を賑やかにするためには、店舗の近くにも住居がたくさんなければならないと私は思います。 中心商店街が空洞化するようになったのは、店主や街の人たちが商店の近くに住まなくなったからです。昔や店舗の上や、すぐ近くに住んでいました。店主が郊外に移転して、来るまで店に通勤するようになりました。そうなりますと店を早く閉めますので、中心街の空洞化がそのあたりから始まったのではないか。そのあたりの考え方は大西さんはどのように思われますか?
 住む住居はもちろん空洞化に繋がっていると思います。かといって高級マンションを中心街につくろうという活動もありますけれども、それだけではまだまだ駄目です。
 住む人が街にたくさんいても街が良くならないと駄目だと思います。住んでいる人が街で買い物をしたくなるような街になりませんと駄目でしょう。
 そうしませんと街中に住んだとしても、郊外のショッピングセンターに買い物に行ったり、郊外のシネコンに映画を見に行ったりします。住居を作る前に魅力のある街づくりをしないと駄目であると思っています。
 フランスのマルシェの風景。おしゃれな「市場」なのでしょうか?
*写真は大西みちるさんに提供いただきました。