福祉住環境ネットワーク高知の活動について
 今週のゲストは福祉住環境コーディネーターで、建築士である笹岡和泉さんです。
 今日のテーマは「福祉住環境ネットワーク高知の活動について」でお話を伺います。
「福祉住環境ネットワーク高知」は思いを共有する専門職や団体、当事者の方々と手を結ぶ場として出来たと伺っています。
 こしらえようとされたきっかけはなにだったのでしょうか?その活動はどうなっているのでしょうか?
 私も高齢者や障害者の住宅改造の現場にお仕事として関わっています。そのなかで以前もお話しましたが、異業種の人達同士の連携が上手くいっていないこと。本当に当事者の望んである住宅改造になっているのだろうか。いつも疑問を感じていました。
 そのジレンマから「繋ぎ役」という役割は、第3者機関として必要なのではないかと思ったところから数名で「福祉住環境ネットワーク高知」を立ち上げました。
 まずはシステムの改善を目指していました。具体的な活動としましては、自分達もスキルアップをしていっているところです。福祉住環境コーディネーターの存在を増やしていって、意識を持った人を増やしていきたいと考えています。仕事の面でも現場でアドバイスをしたり、委託業務を受けていきたいと思います。なかなか欲しい情報にたどり着けませんので、当事者と専門家を情報や制度を繋ぐ、繋ぎ役として、イベントとか情報発信をしたりします。
番組に出演いただきましたOPEN HERAT(重度重複の障害のある子供たちが豊かな地域生活を送るために必要なことを実現する会」の宇賀恵子さんたちとの交流もあるようですね。笹岡さんのホームページにも掲載されていましたし。どのような関わりがあるのでしょうか?
 実は宇賀さんの娘さんと私は以前からお友達でした。養護学校卒業後の居場所について、自分達でこしらえて生きたい思いがありました。出来るだけのことをサポートしたいと思っています。現在は高知市の南部福祉センターで日中活動をされていますが、そういったところのサポートや運営の部分での協力やホームページにも紹介させていただいたり、情報を発信させていただいたり、そういう点でお手伝いをさせていただいています。
 
 福祉住環境ネットワーク高知の活動は「住宅改造に関するコーディネーター役」を具体的にやっていく情報交換の場としてこしらえたと伺いました。活動はそれにとどまらず、いろんな団体や交流など、「ネットワーク」を形成されています。
 OPEN HEARTとの交流の話も伺いました。また以前番組に出演いただきましたNPO法人ワークス未来高知の竹村利道さん達との交流もあるようですね?
 そうですね。竹村さん高知市が障害者福祉センターに在職中には、いろいろと情報を交換させていただいたり、教えていただいたりしていました。またcafe&lunchげ・ん・き、が本町のほうに出来まして、そこへ行き利用させていただいていました。
ワークスみらい高知が経営する高知県庁前の喫茶店「cafe&lunchげ・ん・・き」です。
 素敵な喫茶店だと思いました。徳島のNPOの人達との交流もあり、そこで紹介いただいた河村武明さんという障害をお持ちで絵を描かれている人でした。その方が高知の人にも自分の絵を見て欲しいということを言われました。
 すぐにcafe&lunchげ・ん・きの素敵な店内の様子が目に浮かびました。竹村利道さんに、そこで絵の展示をさせていただけないかと申し入れますと、「よしやろう」ということで実現しました。とても良い展示会になりました。もちろん障害をもたれている方も勇気づけられましたし。川村武明さんも徳島から来ていただきました。
 ストリートで葉書を販売していただいたり、ご本人もすごく喜んでいただきました。そこに訪れて着た頂いたひともみんな喜んでいただきました。とてもよい企画であったと思います。
河村武明さんの展示会
「げ・ん・き」前での葉書も販売されました。
 重層的にいろいろ笹岡さんはネットワークをこしらえていかれることはよく理解できました。後は今後の目標はいかがですか?福祉機器展なども開催されましたが。
 これまであまり交流がなかった農業関係の人や、情報関係の人、体育関係者とか、商店街とかいろんな人達との交流が大事であると思います。そのあたりは笹岡さんはどう思われますか。
 まず福祉住環境ネットワークこうちの柱は、高齢者や障害者の住環境整備を行っていくことです。ただそれだけでは、住環境の改善だけでは解決できないこともあります。
 障害をもたれている人、進行性の疾患のある人、養護学校卒業後は居場所を作らなければ、ずっと家に閉じこもらねばならない人などいろんな人がいます。当事者の問題もあります。そうなりますといろんな情報が必要になります。自分達の住環境整備への思いだけでは解決できませんから、福祉機器展をしている人達とネットワークを組んだり、当事者のOPEN HEARTのように自分達の思いで活動をしたりしています。
 いろんな人達と繋がっていくことで、本当に解決していくような。自分たちの専門性だけで解決しようとしますと危機感があります「。いろんな情報が持ち寄って本当にその方達の情報が改善方法に繋げて考えねばならない。」ということを動きながら感じました。
全国の住環境福祉ネットワーク会議の仲間と
福祉住環境ネットワークこうち6月定例会の様子
 今後はいろんな形の分野職業のかたがたや、異業種の方々との交流がますます必要になりますね。
 そうですね。ベースはやはり困っている当事者が望んでいるものを提供したい。ひいては家を改善することで、街も暮らしやすくしたい。高知の街を良くしたい。そういう思いを共有できる人であれば、今後も手を繋いで情報交換すればいいなと思います。
ジョブカフェこうちにてweblogサロンに参加された笹岡和泉さん。

当日weblogにてホームページを2つ作成されました。ますますネットワークが広がるでしょう。。

福祉住環境コーディネーター・ネットワーク  http://uhouho.cocolog-nifty.com/
 
OPEN HEART        http://www.doblog.com/weblog/myblog/14709