時代が求めるキャリア・カウンセラーの役割とは
 今週のゲストは、社会保険労務士、行政書士、キャリアコンサルタント、であり情報処理技術者である竹内隆志さんです。今日のテーマは「時代が求めるキャリア・カウンセラーの役割とは」でお話を伺います。
今の時代は昔と異なり、一つの会社に勤務し定年までということは難しくなりました。転職するにも各人は「キャリア」を積み、「キャリアアップ」をしませんと好条件の再就職は得られません。キャリアカウンセラーの役割は社会的にますます重要になって来ています。
個人が自律的にキャリア形成を考える時代と言われますが、キャリアカウンセラーはどのような役割を果たすのでしょうか。

 「キャリア」という言葉はよく使われています。実際にはどういう意味かと申しますと、人生を通して個人の方が、積み重ねていく、職務であり職業の積み重ねです。そういう意味合いがあります。ですので人生と切り離して考えることは出来ません。人の生き方そのものでありますので。


 わたしたちキャリアカウンセラーはどういう立場なのかと言いますと、あくまでも主体は個人です。そのかたがあくまでも自分の生き方、その職業観、職業意識をご自身で気付いていただく。そのお手伝いをする立場です。面談によりましてお話を聞く中で、課題を見つけ、指摘します。情報の提供もします。最終的には、求人への応募などの援助なども一連の活動でしていることです。

竹内隆志さん

 キャリア・カウンセラー(コンサルタント)が必要とされる意義についてよくわかりましたし、各々のカウンセリング技術の向上や知識の研鑽は特に大事だということが理解できました。
 さらにカウンセラーの資質向上をはかるためにどのような取り組みをされていますか。
 日本の中で、全国に5万人のキャリアカウンセラーを養成しようとされています。3年前からキャリアコンサルタント養成講座が開設され、受講されている人も増えました。
 しかしただ養成講座を受講したからと言いましても、実際の能力、スキルは身についているわけではありません。
 やはり私たちは実践経験をつまないといけないと思います。相談現場での対応などが大切ですね。そのなかでカウンセリング技術の向上をはかりますね。
 次に自分達で定期的に研修もしています。たとえばEQ(emotonal quetient)(心の知能指数)も大事です。よりメンタルな部分になりますと心理学や、カウンセリング技術も学んで行きます。
 高知労働局では、近くハローワークの職員の方に「キャリア・カウンセリング研修」を実施し研修の講師を民間に委託するようですね。画期的な事だと思います。
それで竹内さんがカリキュラム作成や講師はもとよりその講座運営に関わっていると聞きました。この研修の意義やねらいと、どのような研修内容を具体的に展開されていくのか非常に興味があります。
 その講座に関してのお話しをお聞かせください。
高知労働局
ハローワーク高知
 実は私に講師を任せていただくことになりました。従来のハローワークの皆さんのお仕事は、と言いますと、まず職業とのマッチングを計っていくことでした。
 やはりキャリアカウンセリングは、その人自身の内面や、考え方、人生の生き方などをお話しながら、広い選択をしていくやりかたです。
 そういう意味では専門的な知識も身につけていただき、カウンセリング技術も身につけていただかなくてはなりません。ということで、やりとりをする「コミュニケーションの技術が大事です。かなり中心的にします。

その手法はロールプレイング(role playing)をとうしてカウンセリング技法を学び、それを現場で活かしてクライエント(顧客)の心の訴えを聞き出して自らに気づかせ支援することが大事であるとわかりました。今回の講座に寄せる竹内さんたちの想いなどをお聞かせください。

 実際に国がハローワークの人たちに研修をするということは大変意義深いことです。私たちのこうしたキャリアカウンセラーの仕事はいままでよく知られてはいませんでした。
 大事なことは相談者の方に信頼させることです。より良いコミュニケーションを図るということが、大きな狙いです。だからそうしたことを高めるために実技演習をします。それぞれ相談者役、相談を受ける立場になりまして、体験していただきます。相談体験をしていただきます。いろんなことカウンセリング理論やアセスメントを活用します。
立場を変えた体験学習でもあります。
パソコンでの研修も入念に