若者受難の時代をどう生きる?
 今週のゲストは、雑誌Velocity編集長であり、高知大学医学部学生の武田幸恵さんです。今日のテーマは「「若者受難の時代をどう生きる?」でお話を伺います。
武田さんは高知大学医学部2回生ですが、他大学の学生達と若者向けの雑誌を編集、作成されています。
 大学の垣根を越え、若者ネットワークをこしらえています。編集スタッフは名人ぐらいで、大学もばらばらなのでしょうか?
 高知大学の朝倉、岡豊(おこう)キャンパス、高知女子大学、高知工科大学の学生とフリーターの方あわせて総勢で19人でやっています。
 そのなかでネットワークをつくることで一番問題なのは、離れていまして「遠い」ということですね。
 わたしは京都や名古屋で学生生活も経験していますが、他大学へ行くときに便利な交通網がないと若者同士で交流が出来ないことを感じました。車がないと高知では無理なんですね。
 雑誌メンバーを集めたのも、原始的に、朝倉のキャンパスへ行って紙を貼る。工科大のキャンパスで紙を貼る。そういう原始的なところでコミュニティをこしらえました。どうしようもないことですが、大学が遠いというのは、せっかくの若者が出会うチャンスをつぶして行っていると思います。
高知大学朝倉キャンパス
高知工科大学(土佐山田町)
 
 違った観点からの質問です。最近は若者受難の時代と言われています。わたしらが学生の時よりも勉強をまじめにする学生は増えたようです。し かし努力しても結果がともなわない境遇におかれる若者も少なくありません。
 そのような悩みなども編集部で話されることもあるのでしょうか?
 そうですね。私が強く思いますのは、普通と呼ばれる子が目立たない。普通と呼ばれる子に目を向けるのが大事であると思います。例えば今はAO入試と言われ、実力主義と言われています。私は逆にそれは一定の支配的な観念を押し付けていると思います。優等生にならないといけない。それは生徒達に変なプレッシャーを与えていますし、「平等な名の教育の下の、支配的な観念の押し付け」であると思います。
 例えば生徒会長や、学級委員になった人が尊ばれる。そういう人が目立って選ばれる時代。私はそういうのはどうかなと感じています。
 最近政府は「I円起業」など、起業の支援策を打ち出しています。ただ実業をやるためには 、異なる世代の人たちとの、説得する能力や、提案能力などの「コミュニケーション能力」が必要です。そのあたりが得意な若い人は少ないようですが?
 わたしの大学の周りは医学部で就職活動をしている人は少ないですね。1人で頑張れますね。キャリア装備しまして、留学するなり、資格を取ったり、評価する側の基盤がわかりやすいレッテルになってしまっています。
 みながそういう風になってきていると思います。
 全国的にドリーム・ゲートという団体があります。そこの団体は社長のかばん持ちを学生側に機会を与えて、社会の厳しさを身を持って体験させるようです。面白い団体ですね。
 それはかばん持ちというのでしょうか?昔の書生のような存在でしょうか
橋本大二郎高知県知事を取材中の武田幸恵さん。木製のかばんはエコアス馬路製のもの。
 そうですねホリエモンのような有名な東京の会社の社長にずっと横についていまして、秘書の代わりをしますね。あまり高知県ではないようですね。
 大企業は高知にはありませんね。
 香川や徳島ではあるようですか。起業を志す学生の修練の場になっているようですね。
 社長の24時簡に密着して観察することなのででしょう。書生の焼き直しですね。
 武田さんお話の中で秋田のお話もありました。同じような田舎で、酒造りをしていまして、田舎も自然も秋田に遜色のない高知ですが、全国的な雑誌に秋田は取り上げられ、高知はとりあげられていません。それだけ高知の「情報発信力が弱い」のではないかというご指摘もありました。
 武田さんが高知へ来られ感じられたこと。雑誌Velocityの取材・編集のなかで感じられたこともあると思いますが・・・。
活き活き100歳体操の様子です。(介護予防の体操です)
 弊誌Velocityを見ていただきましたらお分かりになると思います。言葉も挑発的なスタイルですし。これが高知の皆さんの目に留まるようでしたら、心に引っかかるのでありましたら、成功であると思います。
 なぜかと言いますと「高知は優雅な沈黙を気取っている場合ではない。」と思うからです。評価を受けることに貪欲であるべきだと思います。
 「ごちゃごちゃ言わないでよ。私たちは楽しいから。」と言う声はよく聞きます。でも全国的に、世界的に高知県が取り上げられるには、「突出」していかなければ、人口が減少が見込まれ、しかも若い世代ばかりが減小している高知です。
 高知県はいずれ「おばあちゃん天国」になるでしょう。病院数、福祉施設も多いですから「おばあちゃん「天国」という方向性で良いのでしたら、それを色濃く出しませんと、「高知県は福祉先進県」という事実すら全国には届いていません。私も知りませんでした。
 もちろん顕示欲をむき出しにすることもないのですが、わたしはある程度個人的な想いはあります。高知に住んでいるということで、大阪の人たちに羨ましがられたい気持ちはあります。
 ただそれだけのために雑誌をこしらえているともいえます。またあまり暑苦しく「まちづくり」などを呼びかけましても、ドライな若い人たちは引いてしまいますので、やりかたは考えて行動しようと思っています。
自己PR講座も開催されています。
ジョブカフェ高知も昨年設置されました。

 さきほど若い人がまちづくりに引いてしまう恐れがあるといわれました。
同世代に送るメッセージはありますか?あればおかまいない範囲でお願いします。

 私は、両親もそうですが、喧嘩早い性格です。そういうことに対してタフな人間性があれば高知県は活発な県になると思います。もともと県民性も頑固なということがあるそうですが、もっと外へ出して良いと思います。
 変にお洒落に気取ったことをしようと思わずに、人間臭くてもそれが求められている時代ではないかと思います。それが素直に出すことが大事だと思います。
 それが大都市でおこなわれたとしましても、それは貴重な存在として輝くのではないかと思います。
同じテーブルに着き議論をすることはとても大切です。
10月番組に戻ります