相手への思いやりが、事態を好転させる
 今週のゲストは、フットセラピストの田村一浩さんです。田村さんは四万十市で開業される傍ら、高新文化教室でも講義を持たれています。今日のテーマは「相手への思いやりが事態を好転させる」でお話しをお聞きします。
 田村さんのお話しを聞いていますと、「自分はサポーター。治すのは自分自身。そして家族の思いやりと愛です」と言われています。
いわばしろうとが、フットセラピストの技術を活用することになるのですが、田村さんはそれにより被害をこうむる(つまり儲けがなくなる)ことはないのでしょうか?

 まずサポーターでもあり、キャッチャーでもあります。私の出来ることはして、後は西洋・東洋の先生にお任せします。私は「周りは、みんなお手伝い。」治すのはあなたの心がけ次第」と思っています。
 フットセラピーの技術を活用することで被害は被らないかとの質問ですが、それは大丈夫です。目的意識が違いますので。私はこの仕事に就いたときに、まず最初に目的意識を定めました。
 僕の目的意識は「独自のセラピーノウハウを医療・福祉・一般家庭にご指導し生活の基盤を築く」と。ですから素人さんがノウハウを活用して広がっていくことは喜ばしい限りです。
田村一浩さん
 また田村さんは生涯学習の技術ということで、フットセラピーをお考えになっていると思います。教育分野の効用はいかがなものなのでしょうか?
 リフソロジーも同じことが言えると思いますが、特にフットセラピーは深い部分への心理的側面にアポローチしていきます。物理的なカウンセリングのひとつとして今後学校教育、その現場へも導入される時代が来ると思います。実際に中村のほうですが、ひきこもりの子どもを持つおかあさんや、学校の先生も指導を受けられに来ました。
 これらそれぞれに良い結果が出ています。
「ぬくもり外来」をスタートされてと聞きました。それはどのようなことをされるのでしょうか?
 そうですね。今年6月から土佐清水市の医療法人清悠会松谷病院さんで「ぬくもり外来」をスタートいたしました。わたしの医に対する思いとこれからの医療のありかたについてお話させていただきましたところ、院長先生に深くご理解いただきました。
 その「ぬくもり外来」の名称ですが、セラピーは補完代替療法として入る事も可能でしたし。気功として入る事も可能でした。ですがあえて「ぬくもり外来」にしたのはなぜだと思われますか?その抽象表現を現代医学の現場の方々が受け入れてくれたと思われますか?
 それには深い意味があります。その基本には、特別になりたくないし、特別にしたくはない。「皆、同じ」という思いの現れ方があります。それが「ぬくもり外来」というネーミングにあります。
 スタートして4ヶ月目ですが、今「ぬくもり外来」は患者さん、付き添いの方、職員、そして市民から沢山の支持を受けています。
 
 田村さんをゲストにご紹介いただきましたのは土佐清水市で海癒という施設のオーナーである岡田充弘さんでした。
岡田充弘さんは土佐清水市で海癒という施設で、全国の人たちに、大岐の浜の自然とを体験していただき、癒しを提供されています。また天然温泉も掘られ、温泉施設と連係し、新しいコンセプトにて運営に挑戦されています。
 田村さんと岡田さんとの繋がり、今後の連携はどうなっているのでしょうか?
 
 そうですね。2年ほど前からお話はいただいていました。岡田さんところに温泉施設があります。私のフットセラピーをさせていただきます。フットセラピーは今まで何日間かさせていただきました。
 また特にお話したいのは海癒さんの温泉のお湯についてです。以前岡田さんが入浴すると良いですよ、と言われ海癒の温泉のお湯を持ってきていただいたことがありました。すぐにお風呂に入れまして、入りました。体を絹が滑っていくような感覚でした。
 心が癒される。抱擁されるような温泉の質でした。その後岡田さんからも聞いていましたので、その温泉のお湯を何日間か飲みました。初日は1リットルぐらい飲みました。そうしますと、僕はもともと便通が良いほうですが、朝4回も便通がありました。便秘には良いように思いますね。
 僕は医師ではないのでコメントはできませんが、腎臓や肝機能にも良いお湯であると思いました。それで私勝手に海癒の温泉水に名前をつけました。「泉命水」(いのちのいずみのみず)ということですね。
 個人的に岡田さんのお湯のことを宣伝させていただいています。みな良いお湯ですねといいます。ですので、ぜひ僕と同じ体感をしに大岐の海癒へ来て下さい。
 最後に田村さんに健康観といいますか、健康に関する考え方をまとめていただきたいのですが。
 私の健康観ですが、東洋医学の中に相称(そうしょう)、相克(おさえるという意味)の言葉があります。あなたを中心においてか考えれたらわかりますが、今まで助けられ、おさえられてきました。
 それぞれ断片的な部分で感情が動きます。その断片的な部分に囚われますと疲れます。私はそれらにとらわれず、それらもありながら、それらも含んで、考えれば楽ですし実際にその関係性で物事が進んでいます。
 ということは、活かされていると考えます。心一つの考えかたです。中庸観で一生懸命生きることが私の健康観です。
福祉機器展でのフットセラピーコーナーです。
日本ALS協会(筋萎縮性側索硬化症と共に歩む会)でフットセラピーの講習をされる田村一浩さん。
*写真は田村一浩さんに提供いただきました。
11月番組に戻ります