不朽の名作、こだわりの映画とは?
 今週のゲストは四国文映社の田辺高英さんです。映画についていろんな角度からお聞きしようと思います。今日のテーマは「不朽の名作、こだわりの映画とは?」でお話をお聞きします。
 私などは映画愛好者ではありません。最近この2年ほど映画館に行ったことはありません。話が噛み合わないかも知れません。田辺さん映画観をお聞きします。
田辺さんの推奨する不朽の名作、こだわりの映画はどんな映画なのでしょうか?
 年齢によりまして、好きな映画の好みも変化しています。若い頃は、スピルバーグの「ジェラシック・パーク」などの映画をわくわくして見ていました。
 最近は、ヒューマンドラマが好きです。例えば、

   「西部戦線異状なし」
    木下恵介監督「二十四の瞳」
    黒澤明監督の「赤ひげ」

    フランス「愛と宿命の泉」ビデオでしか見てないです。 2部編成の長い映画でした。

田辺高英さん
   山田洋二監督の「息子」
    最近では、
    是枝裕和監督の「誰も知らない」。子どもが主人公でしたが、心に残る作品でした。

    ほか、 「エイミー」

「グリーン・ディステニー」チャン.ツィーが出演している映画ですね。
 韓国映画の火付け役になりました「八月のクリスマス」と言う映画も良いですね。
 とりとめもない形で上げましたが、ヒューマンドラマが好きですね。

  一番泣いたのはアニメーション「フランダースの犬」劇場版ですね。子供の頃の「刷り込み」があるのでしょうが・・。もうすぐ死んでしまうとい思いだけで涙が止まりませんでした。

日本映画ではありますか?それはヒットした映画でしょうか?それとも芸術作品なのでしょうか?

 今年5月に東宝で上映されました高橋伴明監督の「火火」という作品です。女性陶芸家を描いた作品です。
 また松井久子監督の「ユキエ」「折り梅」という作品は劇場ではかかりませんでしたが、四国文映社で、市町村で上映しています。すごく心に残る作品です。
 つい先日香川県丸亀市にて1950年の今井正監督の「また会う日まで」という作品を上映しました。上映しながら初めて見ましたが、それは本当に名作でした。


 最近韓流ブームとか言われています。韓国の映画は水準はどうなのでしょうか?
ドラマなどは面白いとは思いますが・・・。
映写機の様子です。
県内各地での映画会の様子(大方町)
 
 映画も面白いです。韓国は国の政策として映画産業を支える仕組みがしっかりしていて(ここ10年くらいのことのようです。)、新たなつくり手もどんどん育つ。また、劇場での鑑賞料金も、とても安く(1年前に500円くらいとききました)、劇場にお客さんも集まるということで、いい映画が作られています。
 純愛映画もいいですし女性ファンが詰め掛けていますね。またあまり女性ファンはきませんが、昨年の「殺人の追憶」「オアシス」「シルミド」、今年の「大統領の理髪師」「マラソン」など、傑作つづきです。どんどん出てきています。
 韓国は映画の作品は映画館で上映されると同時にDVDにもなっています。金英丸さんに聞きますと、最初のDVDのレンタル料金も、映画の料金も変わらないから皆映画を見に行くそうです。そういう政策をとっているようですね。
 世界を席捲しているハリウッド系以外の映画文化といえばどこなのでしょうか?フランスなのでしょうか?イタリアでしょうか?
 フランスは、映画館にハリウッド系の作品の上映制限をつけて、自国の映画を上映するなど独自の映画政策をとっているそうです。自国の映画の製作や上映を国策として支えていますね。
 映画文化を国としてしっかり持っている国です。
 インドやイランなどでも映画は盛んだと言われていますが、見たことはありません。日本人には合わないからなのでしょうか?興行のしくみが見れないようになっているのでしょうか?
 映画は日本人に合わない事はないと思います。良い作品も多くあります。インドなどは、映画のb製作本数はアメリカに負けないほどです。その作品は日本の映画館で上映されることは少ないですね。
 映画館の限られたスクリーンを、ハリウッド系の作品が7〜8割、残りスクリーンを邦画、ヨーロッパ、韓国の作品が埋めてしまうので、インドや、イランなどの作品が劇場にかかることはほとんどないです。
 これらの国の作品は、高知県では映画サークルが自主上映で上映しています。ただ、1日だけの上映会が殆どなのであまり知られていませんが、興行的には成功していますし、またファンも多いです。
田辺さんはサッカーの映画が好きといわれました。日本ではアニメ「キャプテン翼」しか知りません。リアルなサッカー映画はあるのでしょうか?

サッカーは試合自体が「筋書きのないドラマ」ですね。

W杯最終予選「日本VSイラン」戦。

 サッカーは、本物の試合それ自体がドラマチックで、観ててとても興奮しますが、映画では試合のシーンを描くのにやはり限界があるのか、リアルなものはないです。
 サッカー映画で有名なのは「勝利への脱出」(1980年)ですが、試合の描写はサッカーじゃないものみたいです。しかし、ペレやアルディレスの個人技はみせますし、また、サポーター(観客)の描きかたが最高で、すごく爽快感があります。試合に至るまでのヒューマンドラマが面白かったですね。その点では「少林サッカー」も同じで、あれもサッカーとはいえないが、面白い作品です。
 来年ワールドカップですので、それにあわせ(?)、いろんな映画が公開になってます。「ベルンの奇蹟」「北朝鮮代表の真実」。来年ワールドカップ前には、ベッカム・ジダン・ラウルなど有名選手の出演した「GOOL!」が公開になります。(日本はもっと先かも。三部作の大作です。)
*映画上映に関する写真は田辺高英さんに提供いただきました。