異国体験のススメ
 
今週のゲストは田岡真由美さんです。田岡さんは愛媛大学卒業後青年海外協力隊員として、タイ中央部のターク県に赴任されていました。山岳民族の生活活性化プロジェクトにかかわり、伝統工芸品の市場調査などを現地で行われていました。

 青年海外協力隊員として約4年間活動を行いました。はじめはタイ東北部のコラートという町で植林普及活動に携わり、その後北部ターク県で山岳民族の生活向上プロジェクトに関わり、伝統工芸品を作る女性グループの支援を行ってきました。

 今日のテーマは「異国体験のススメ」です。パック旅行と異なり、外国に腰を据え仕事をされながら、現地の人たちと交流されるのは大変だと思います。田岡さんが青年海外協力隊員として、現地で得られた考え方は何ですか?
行かれる前と、行かれた後では考え方は変わったのでしょうか?

まず、自分が相手に期待していたことのほとんどはかないませんでした。日本では、こういえばこうしてくれるという、暗黙の了解があったのですが、向こうでは通用しません。約束の時間が守られなかったり、お願いしてたことは他に大事なことがあればやってくれなかったり、そんなこんなで思い通りに行かないことばかり、失望することも多かったのですが、だんだん過度に期待する自分がバカらしくなりました。


まーいいかと思うとともに、本当に何がなんでも大事なことは徹底的にその重要性を強調し、必死でお願いすると結構期待以上な結果になったりするんですよね。要はコミュニケーションなのかな、と思うようになりました。
色々な面でこの海外経験は私の良きにつけ悪しきにつけ影響を受けたのですが、帰国したばかりの時、周囲の人に肩の力が抜けて自然体になったね。といわれました。今思うと、ここに私の変化が凝縮されているような気がします。

タイ中央部のターク県

 

 

タイ中央部のターク県。伝統工芸品の市場調査などを行いました。
 
女性が仕事を持つと社会が変化します。
 

 

タイの山岳民族の人たちとのコミュニケーションはうまくいきましたか?
  現在田岡さんは地域コンサルタント会社で山村活性化の仕事をされています。
  共通する事柄はありましたか?

コミュニケーションは難しいと今でも思います。ある程度の感情や意味合いは、受けとれるのですが、微妙なニュアンスや思いを数年勉強しただけで感じるのはとても難しいなと思います。現地のコミュニティーに深く入れば入るほど、日本語にはどうしても訳せない言葉が出てきます。そんな言葉を発見し、自分なりに理解し使えるようになると、地元の人がぐっと近くなるんですね。ハマリますよ・・。


 この経験が逆に自分の国はどうなんだろうという思いを強烈に思いおこさせました。そのため、日本に帰国後は、山村に関わる仕事に就いたんですが、アジアの国との類似性を色々な所で発見したのは、新鮮な驚きでした。ただ、日本の山村は元気がないというか、静かな印象を受ける所が多いですね。過疎・高齢化と抱える問題が大きいんですけどね・・。

現地の人達とのコミュニケーションには当初苦労しました。しかし必要性を懸命に訴える中で打ち解けました。かつての日本人が持っていた「素朴さ」「懸命さ」を感じることがありました。

生活を懸命に生きる地域の人達には好感がもてますね。

若い時代、青少年期に異国体験をする必要性はどのようなところにありますか?
  多様な価値観が世界にあるということを体験することは大事だとは思いますが・・・。
タイ東北部コラートでの植林普及活動です

あまりにも若すぎる時期の体験というのがいいのか悪いのかは賛否両論かと思います。私自身は、ある程度物事の判断がつくようになってからの方が、より安全でまた色々なことを考えるきっかけになると思います。

確かに色々な価値観があることを知ることができます。しかし、それ以上に自分のアイデンティティーを見つめ直すきっかけになったのが一番でした。自分を生み育ててくれた両親に対する思いや自分が日本人であること、自分の生まれ育った土地がどんなところでどんな文化をもっているのか。今まであまりにも無頓着だったと思います。これからの国際人は、やはり自分をちゃんと知ることから始まるとその時思いました。

 

(タイ東北部コラートでの植林普及活動)

田岡さんが、海外へ行きたいと思われたのは何時頃ですか?その思いはずっとありましたか?

小学生の時からです。卒業の作文にも書きました。ずっと海外へ行きたいと思っていました。ある程度判断力や知識がついた大学を卒業した後に海外へ行きました。
海外へ行きますと、日本のことをずっと考えなけば、知らなければと思います。
若い人へのアドバイスは?
チャンスがあれば行ってほしい。油断をしてはいけないと思います。全然違うので、相手国の国情、習慣も勉強して、準備をして出掛けてください。日本とは全然違いますので。
 
 
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