スポーツ教室の可能性について
 今週のゲストは高知大学人文学部社会経済学科3回生の恒川竜慶さんです。今日のテーマは「スポーツ教室の可能性について」でお話を伺います。恒川さんは総合政策を学習する傍ら、サッカーやスポーツの地域社会での効能を研究ー実践されています。
 昨年は大学での「プレゼンテーション・フェスタ」にも参加され審査員特別賞を受賞されています。
今までも何度も伺いましたが、「スポーツ教室の可能性」はどのようなところにある のでしょうか?大学での発表内容についてお聞きしたいのですが。
 高知大学ではサッカーを通じてしていますことは、大学生が小学生に指導することです。上下の関係が出来ますし、地域との交流も出来ますね。
 大学や隔離されたイメージがあると思います。高知大学はオープンキャンパスで小学生の登下校の通学路になっていますし。お年寄りは散歩道に利用していますし。
 気楽に人が入ってこれる大学です。スポーツ教室で親御さんも気楽には入ってこられますし。
 サッカー部は宿毛市で合宿されたりして、地元とも交流をされているようなのですが・
南国FCの少年サッカー教室。同様に高知大学サッカー部も最近積極的に地域と交流しています。
 今宿毛市教育委員会との関係で、サッカー部が夏休みに1週間ほどキャンプへ行きます。宿毛市の小中高生にサッカーを教えたりします。そのかわり僕らがグランドを提供してもらうと言う形で交流しています。
 宿毛市は2002年高知国体で、ラグビー競技が開催されました。立派なグランドだと思います。国体施設の事後の有効活用になっているようですね。
そうですね。
スポーツの効用は、福祉面で大きいのでしょうか?経済面で大きいのでしょうか?
 僕は最近福祉のほうの勉強を専門的に始めました。福祉面で大きいと思います。経済面で効用が大きいと思います。僕がやっているのは営利目的ではないので福祉のほうで役立ちたいなと思います。
 それにともない経済的にも役立てば尚のこと良いとは思います。
 徳島で四国で初めてJ2のチームが誕生します。成功すると思いますか?地域のサッカー文化はそのことによって発展するのでしょうか?
 僕は評論家ではないので成功してもらいたいです。僕の先輩もそのチームに所属していますし。応援しています。 恒川竜慶さん
 名古屋におられたのですが、プロチームの影響はかなりあるのではないでしょうか?
 選手たちが地域の人達と密接に交流することにより、外の世界も見ることが出来ますし。ふだん見ない景色を自分の糧にするとか。お互いにとっていいことなのですね。
 スポーツ教室のなかで、いろいろおこなわれるゲームややりかたを紹介してください。
 僕は子供たち相手でも障害をもたれている人でも同じです。コーディネーショントレーニングを今は多くしています。
 そのようなトレーニングですか?
 今の子供たちはバランス感覚とか感覚機能が鈍っています。コーディネーションというのはバランスです。いろんなものがあります。
 たとえばボールを2つつくとか。ボールを投げて自分が前転してキャッチするとか。そういうことができないですね。いろんな動作を組み合わせてやることが苦手になっているようです。自分達でしても出来ないと思いますね
 昔であれば遊びのなかで自然に出来ていたことですね。校庭でボールを投げて回転してとるとか。遊びでやっていましたね。

自然のなかでの遊びのなかで、見につくものが沢山あります。

 (写真は月見山青少年の森)

 僕が小学校の時は、休憩時間にサッカーをしたかったのですが、危ないからという理由でやらせてくれなかったです。ボールもドッチボールにしまして。蹴るのは駄目だとか。
 土のグランドですし。オーバーヘッドキックなど真似してしましたが、背中から落ちて痛かった思い出があります。
 怪我をして学ぶことも沢山ありますからね。僕も去年足を怪我しまして、膝にメスを入れています。筋力トレーニングよりも体感系(バランスなど)のトレーニングを重視しています。
 実は今月の11日から埼玉で全国障害者スポーツ大会が開催されます。僕は陸上のコーチで参加します。それで僕が指導したのは立ち幅跳びの選手の人です。年齢は僕と同年齢です。
 はじめは緊張して全然記録が伸びません。体も硬いのでストレッチを一緒にやりました。それからバランスボールを活用しました。そこへずっと座ってもらいました。僕の目的はストレッチしまして、体を柔らかくして、次はリラックスでした。
 その人は知的障害で理解は難しいですけれども、笑顔をつくってやっていました。その後でストレッチをしましたら、体も以前より柔らかくなっている。跳んでもらったら距離も伸びていました。体の力が入りすぎていたのですね。その無駄な力を取るだけで、体の機能は上がることがよく理解できました。
 
 そうですね。バランスを取ることで結果的に筋肉も使っているのですね。ディンギーなどもただ座っているだけだと思われますが、海の上は不安定です、常にバランスボールの上に乗っていると同じですので。
 僕も障害者スポーツ指導者の研究会で、アクセスディンギーとカヌーに乗りました。意外に不安定だと思いました。
 順天堂大学の吾妻根さんと言う人の講義を前日に聞きました。それが「コーディネーショントレーニング」と言われるものです。それは体のバランスを使いながら体を伸ばすことです。例えばバスケットボールを2個持ちました。両手でつけますか?つけないですね。
 なかでは野球ボールとサッカーボールをついてみようとか書いてあります。
 僕は交通事故にあった後、リハビリがてらしましたが出来ませんね
アクセスディンギー
シーカヌー
 体の使い方は習いませんね。正しい歩き方。座り方。ただしい呼吸の仕方とか。教えなければなりませんね。昔は子供の時期に遊びで自然に覚えましたが、今は教えないと駄目になりました。そのあたりのシステムが遅れていますね。
 小学生に上にボールを投げて前転してキャッチなどが出来ない子供が多いですね。

 茨城県大洋村では、筑波大学と提携して高齢者の筋肉トレーニングが成果を上げてい ます。高知市でも「いきいき100歳体操」が導入されています。むしろ有酸素運動 と、バランス体操、ストレッチが必要であると思うのですが。
 そうですね。ウォーミングアップが大事ですね。ウォーキングで膝を壊す人もいます。
そういう人たちはたいてい、ストレッチやウォーミングアップ、クールダウンもたいていしていません。筋力の低下により、ウォーキングにともなう筋力も衰えている場合も多いのですね。
体操などは必要ですね。
 そのあたりを総合的にコーディネートする指導者の育成が大事であると思いますね。
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