金銭教育の必要性は?
  今週のゲストは、ファイナンシャルプランナーの浦田健治さんです。今日のテーマは「金銭教育の必要性は?」でお話を伺います。
 2003年で自己破産は24万2377件と、1990年当時の22倍になっています。社会の変化で失業者は増加し、安定した雇用情勢ではないだけに大きな社会問題になっています。
 自己破産は「ファイナンシャル・プラン」とは対極の現象であると思います。主たる原因はなんであると浦田さんは考えますでしょうか?
 そうですね。ある意味不可抗力の方もいるとはあるでしょう。ただ今の時代は自分に対しても、他人に対しても無責任の人が多いと思いますね。
 これはやはり教育問題ではないかと思います。モラルの問題もそうですが、基本的な金銭教育がされていないことが原因であると思います。
浦田健治さん
借金の目安について伺います。返済金の比率は収入の何%が上限と言えるのでしょうか?あまり考えないで借りている人がいるようなのですが・・。
 使う目的にもよりますね。遊興的なものに使う、帰ってこないものに使うのは何%とかなんとも言えません。借りるなということです。
 事業であるとか、今は返済できなくてもボーナスで必ず返すとか。そういうことであれば当たり前のことですが「返せる範囲内で返しなさい。」と言うことですね。

金利の計算や、収入と支出の関係など、商売人以外でも「金銭教育」が必要であると思います。小学生の時代からやるべきなのでしょうか?
 そうですね。日本ではお金の教育などはまずなかったですね。私は絶対にやるべきであると思います。
 金銭教育と言いますと専門家の中で「あれはいけない。これをしてはいけない」との禁止事項ばかり言う人がいます。私は幼い時代は「夢を育てる教育」をすべきです。第2のビルゲイツになろうということでも良いのではないかと思いますね。
 中学生。高校生になりますとその夢プランに加えまして、危機管理能力を養える教育が必要であると思います。小中高だけではなく、立派な大学を卒業されている人でも金銭教育を受けていない人がいます。出来れば企業ベースや大学でも実践していただきたいなと思います。
 高知大学で非常勤講師をされていますが、どのような講義内容をされているのでしょうか?  ファイナンシャルプランナーズ協会などでは、広い意味での金銭教育セミナーはされているのでしょうか?
 高知大学に昨年ファイナンシャルプランナーズ協会が講義を提供する機会がありました。実際経済学部を卒業してもどの保険に入っていいのかわからないとかそんなことにならないようにやろうと思いました。
 具体的には社会経済学科の正式な単位取得としてやっています。ただジャンルが大変広いので私1人ではとても無理です。ファイナンシャルプランナーズ協会の本部からヤ、地元のファイナンシャルプランナーで得意な分野で講義をしています。

 ファイナンシャルプランは、「予防医学」的な要素があるやに聞いています。新入社員教育などでも必要なのではないでしょうか。なかなか「習うこと」ができないのですが、啓発イベントなどはあるのでしょうか?

 
 ファイナンシャルプランナーズ協会も広報に力をいれています。一般消費者向けのセミナーは大規模な形では11月の第1土曜日に一般になじみのある講師を招いて無料講習会と無料相談会をしています。
 各支部の裁量で小規模な相談会などを様々な形で行っています。
 市民の関心具合はいかがなものなのでしょうか?
 以前からも形を変えてやってういましたが、昨年は大変大きな反響が出てまいりました。無料相談会の会場では申し込みが多く、随分ファイナンシャルプランナーの認知度が高くなったと思いました。
 今年のセミナーの予定とか、協会以外にも金銭教育的なセミナーなどあればご紹介いただけませんでしょうか?
 今年も日本ファイナルプランナーズ協会主催で「F・Pの日」という大規模なセミナーを開催します。予定では11月初旬です。
 また金融広報委員会というのがあります。日本銀行、県、財務局などがバックアップしています。例えば各団体でセミナーを開催したい場合では、窓口は日本銀行高知支店のなかに金融広報委員会に事務局があります。そちらで依頼を受ければセミナーを実施いたします。
日本銀行高知支店です。金融広報委員会の事務局はこのなかにあります。
ファイナンスプランナーズ協会ホームページ    http://www.jafp.or.jp/