内と外から見た高知県庁
 
今週のゲストは、市民オンブズマン高知代表窪則光さんと、自治労高知県職員労働組合中央執行委員長の山崎秀一さんです。今日のテーマは「内と外から見た高知県庁」についです。立場の違う2人から意見を伺います。
 窪さんは外からオンブズマンの立場で、この10年高知県庁を見られてこられました。最近の変化などありますか?
窪 涼しくなりおでんの季節になりました。おでんにたとえれば、大根に沁み込んで来ない味のようですね。表面はこんがりとしょうゆの色をしているのですが、中を割って見ますと白いままだったと言うことですね。一言で言いますと、高知県庁の最近の12年間の情報公開というものでしょう。
山崎さんの場合は労働組合員4400人を束ねる立場であると思います。内から見た高知県庁というのはどうだったのでしょうか?
山崎 情報公開に関しては、情報公開に積極的に対処しようという職員は増加しています。ただそれを許さないという県庁の体制が逆に強まっています。先日も申しましたが、知事の得意は「トップダウン」です。トップダウンで施策が来たときにそれぞれの職場の管理職はあまり物事を考えないのです。「知事がこう言っているのだからこうしろ」となります。そうするとそれに逆らわない雰囲気になります。窪さんもご指摘されていましたが、嫌になって退職する職員も増えていると思います。
窪 情報公開というのは、わたし厳しいかもしれません。「官・官接待」のときもアドバルーンは揚げましたが、肝心のところでは、本当に知りたいところは出さないですね。それはたぶん、上からの命令が強いからです。情報公開法にのっとり、出す出さないとしていますが、今も肝心なものは出しません。今も一緒なんですよ。
山崎さん職員の立場で生きますと、人事評価も変わるし、強化されているようです。危機感というものは労働組合としてありますか?
山崎 窪さんが言われたように重要な課題について県庁は隠しています。庁議とか夏におこなれれた政策協議とかは、県民にも傍聴いただくべきものです。職場の空気はおかしいと思ったことを指摘すると、何らかの不利益があるのではないかという雰囲気になります。とくに人事異動で特定の部署だけが優遇され、そこに逆らうと飛ばされるのではないかという恐怖を常に持っています。ここの民主化は非常に大きい課題です。
 このあいだから情報公開が変な方向に行ったというのがまずひとつです。私どもが申し入れをする、何か言う。そうすると記録されるという。、圧力発言かなんかわかりませんけど、記録され公表されるようになりました。そしたら部長が職員に情報公開するなと命令したら、それも「圧力発言」なんですね。外からだけでなく、中からの圧力発言も公表しなければ,いけないと思いますね。
そのあたりは、労働組合なんかで公表していけばいいのではないでしょうか。
山崎  全く同感です。知事からの口利きだってありますから、そのことも我々は公表すべきであると主張しています。
 そうでないと公平さにかけますね。
それから問題なのは、総務部長とか財政課長とかいう予算と権限を持つポストは中央省庁から出向した官僚が握っています。地方自治といえるのでしょうか?今後高知県庁がどうなるのか人事など気になるところですが。
山崎 私たちはずっと「天下り人事」と言って反対しています。中央省庁から来た職員が高知県庁の重要なポスト占めています。国とのパイプをつくるのだということです。しかしそんな行為は地方自治法では認められていません。国とのパイプは堂々とつくればいいのです。このことが人事の弊害を生んでいます。直ちに廃止していただきたいですね。是非窪さんにもは取り上げていただきたいですね。
 これから地方財政はだんだん厳しく締め付けられてきますね。高知県下の各市町村も赤字であっぷあっぷしています。高知県庁にしても大変な借金の山ですよ。それを堂考えるのかが今後の課題だと思います。県民も内も外も情報公開されることで、わかるのではないでしょうか。
情報公開のあり方でも考えました。行政と私たちで「情報公開」の意味が違っています。情報開示度を上げることこそが、「やみ融資事件」「別件やみ融資事件」の再発防止になると思います。
現在16件の行政訴訟 窪則光さんの著書「この指とまれオンブズマン」目次
山崎 「意思決定過程も含めて原則公開」と情報公開条例に書かれています。そのとうりに実行すればいいんですよ。そのことは私たち職員も覚悟して仕事をしなければならないのです。この間も話しましたが「それを仕事」だといわれるなら、それなりの人も配置してくださいという私たちの意見です。
原則公開が一番簡単ですね
 県庁内から「壊す」情報公開はないのですね。中で操作されますと公平な情報公開は出来ません。
山崎 外にあらわれたところだけ公開しても駄目ですね。「意思形成の過程。県庁の中でどういう風に政策をつくっていったのか」この部分を公開しないと情報公開と言えません。
 部長が出すなと命令したのか。そういう事実を情報公開しませんと、本当の情報公開ではないと思います。