高知の経営者に未来はあるか?
 
 今週のゲストはアールシステム代表取締役の山本英雄さんです。今日のテーマは「高知の経営者に未来はあるか?」です。長い不況と県外大手資本の進出で、高知の企業は元気がありません。山本さんは各地で企業セミナーや、講演もされています。
 高知の経営者に言うべきことがありましたら、お願いします。
私も小さな企業の経営者ですから、大変なことは良くわかります。元気な企業は独自の技術をもっておられることですね。技研製作所などは、景気に左右されません。そこらあたりがひとつのポイントであると思います。
ユニークさ独自性。それは製造業、非製造業に限らずひとつの特色と言えるのでしょうか?特にだんとつの技術や特色と言われましても普通の商売ではなかなかないではないですか。それをうまく切り返すすべはあるのでしょうか?
そうですね。私が昭和60年に帰ってきました。友人や青年会議所、商工会議所の人達と会話しましたときに感じました。「あまりにも情報が少なすぎる」「あまりにも不勉強」を感じました。東京での情報量はあまりにも多すぎるのかも知れませんが、あまりにも格差がありすぎると思います。
いまや情報化社会ですので、「自分で情報を得る」「自分で獲得する」という意識がなければ激動の時代を生きてはいけません。
確かにそうですね。つきあっている範囲が狭すぎますね。同類ばかりでは情報は限られますね。
わたしも年に何回かは東京、大阪へはいきますね。その場合地方はどうあるべきかを常に考えています。
独自性のある企業はいいですが、そうではない高知の企業には成長できる余地はありますか?ノーチャンスではないですか?情報を集めなければならないことはよくわかりました。地方企業のこれからの生き方を少し説明いただけますか?
情報化時代ということで、「距離と時間」が短くなりました。都市との距離が短くなってきました。ではどうすればいいのだろうか?都市にないものを特色として出すことでしょう。高知の特色とはなにか?工業生産物が一部を除いてない以上は、高知に来ていただいて経済活動をしていただかなくてはならないと思います。それは観光産業でしょう。
観光を基本においた産業おこし。四国全体でタッグを組むことですね。
行政ばかりに頼ってはいけませんね。一番大事なのは、「お客さんがどうすれば喜んできていあただけるのか」を真剣に考えるべきです。
陳情型の発発想ではいけないですね。簡単に滞在型観光と言いますが、地方のテーマパークは殆ど駄目で、元気なのは東京ディズニーランドと大阪のユニバーサルスタジオぐらいですね。でもあそこでは大変な努力をしています。アトラクションや景観設計も大変な配慮がありますね。4~5時間も居れば、お金も確かに使いますね。
高知の観光名所にいても5分いたらつまらない。5分を10分滞在させるにはどうすれば良いのか?そういう声を、聞きません。
聞きませんね。テーマパークが駄目になっているのは戦略がまちがっていますね。観光という概念自体もあやふやのままやっているから失敗するのです。
観光はこれからのキーワード、戦略なのですね。山本さんに高知の経営者はどうあるべきかと言うことを最後にお願いします。
わたしは観光で観光で蘇るでしょう。それには全員が本音で話し合いことです。観光の概念は「光るものをわざわざ見る」ことですね。本物を高知につくることですね。皆で本気の議論をすべきであると思います。