憲法9条について考える
 

 今週のゲストは平和を考える市民グループ「サロン金曜日」の松尾美絵さんと下司孝之さんです。金曜日の夕方集まる市民グループで、平和問題について話をされています。昨年に続きまして安田純平さん講演会を11月26日(土曜日)高知新聞文化ホールにて午後2時から開催を企画されています。。
 今日のテーマは「憲法9条について考える」でお話を伺います。中央では作家小田実さんたちも参加され「憲法9条を守る会」などが結成されました。全国各地で結成されているようです。
高知でも各地域で「憲法9条の会」が結成されています。松尾さんも参加されたように聞きましたが、そのあたりはどうなのでしょうか?

松尾 高知でも各地域で、憲法9条を守る会が結成されています。地域や職場という単位でこしらえられているようです。私が参加しましたのは女性「9条の会」高知です。女性有志の会でした。


 日本国憲法第9条とはそういうものなのかを知ること。そのうえで憲法改正が話題になっていますが、自分としてはどう考え、行動すれば良いのかを思案しています

松尾美恵さん
 憲法九条の会ですがどのような年齢層が多いのでしょうか?若い人達の参加はあるのでしょうか?やはり政党や労組関係者が多いのでしょうか?

下司 私は10年ぐらい前から関わっています。やはり当初の問題としては政党関係者や労組の関係者が多いようです。一番問題なのは年齢層が高いことです。

 でも最近出来てきていますいろんな地域や職場で出来ている会は若い人たちの参加も多いようです。それから町内会の会長さんとかそういう人たちへの広がりも出てきたようです。


 一概に労組関係者だけの会というのではありません。しかし30〜40歳代のサラリーマン層の男性の反応はとても鈍いです。

下司隆之さん
 そのあたりの層の反応が鈍いのは、安田純平さんの講演会を案内するチラシを配布されていましても、受け取らないし同じように感じられたのでしょうか?
下司 そうですね。自分達の場合は皮膚感覚で戦争は嫌だというのがあります。同級生のお父さんが戦死していますのでわかります。やはりここまで来ますと「時代は変わったな。」と思いますね。だからこその問題で、これは自分達もやった風でなしにきちんと運動しないといかんと思っております。
 自衛隊に関しましては、「テロ対策特別措置法」も「イラク支援特別措置法」もともに延長になりました。そのあたりの政府・与党の動きに対してはどう思いますか?
松尾 テロ対策特別措置法と言いますのは、インド洋でアメリカ軍に海上で石油を給油する活動を海上自衛隊がしています。給油を受けたアメリカ軍の飛行機はいまでもアフガニスタンへ空爆を行っています。
 そのような必要があるのかどうか。莫大な税金を使ってアフガニスタンの人たちを殺す為にそのようなことを私たちは許していいのだろうか?やはりそれはいけないこであるとわたしは思います。声を大にして言いたいです。
 イラク支援特別措置法によりまして、自衛隊がイラクに駐留することになりましたが、サマワで自衛隊は何をしているのでしょうか?殆ど今は活動内容は伝わりません。伝わって来ないという事は、伝えることをしていないということなのではないでしょうか。そこのあたりの事実はわかりません・イラクの人達の話などを聞いていますと「自衛隊は即、軍」という見方です。外国の軍隊が駐留していることが,イラクの人たちには良い気持ちではないと。これは正直な気持ちであると思います。
 ひるがえりまして、日本の国民として、自国の軍隊が駐留する。出兵することに対してどう思うか。これもやはりおかしいことだと思います。

 また憲法9条に考えてみたいと思います。 憲法改正の動きは、9月の総選挙以後強くなったと思います。その動きについて、 国民投票法案の審議に国会は入りました。

 関連しまして「共謀罪」というのも審議されています。国民投票法案に影響を与えるメスメディアや、集会やデモなんかの規制を盛り込んでいるようです。
 早ければ来年成立すると思われます。この動きについてはどのように思われますか?

(日本国憲法の公布記念式典)

下司 私は憲法9条というものは守るという運動で守れるものではないと思います。やはりその前にすべき問題が沢山あると思います。
 政府がこれだけどんどん周りの外堀を埋めるようなことをしています。それに対してどのように取り組むのか。そういうようなイメージをこしらえない限り、今の力関係では守れません。
 そういう危機感をもっています。自衛隊を日本はイラクへ送っていますが、このままでは一生帰って来れないと思いますね。米軍なんて日本から60年間も帰れないで居るわけですね。日本の自衛隊がイラクへ行った時に、イラクの米軍がすぐに帰れる状況ではないということはよくわかって
いることではないでしょうか。
 するとお友だちの自衛隊はイラクから帰れる筈はない。そのへんの危機感を持っていませんと、イラクで起こっていることは必ず極東へ飛び火します。朝鮮半島へ飛び火します。
 ですので遠いイラクの問題ではなくて、自国の問題として考える必要があると私は思います。

日本国憲法第9条の条文と、憲法発足当時のポスター
憲法9条の会オフィシャルサイト  http://www.9-jo.jp/#