世界のなかの日本について
 
 今週のゲストは平和を考える市民グループ「サロン金曜日」の松尾美絵さんと下司孝之さんです。金曜日の夕方集まる市民グループで、平和問題について話をされています。昨年に続きまして安田純平さん講演会を11月26日(土曜日)高知新聞文化ホールにて午後2時から開催を企画されています。。
 今日のテーマは「世界のなかの日本について」でお話を伺います。
 10月18日に小泉首相は靖国神社に参拝しました。中国と韓国は猛反発し、年内に開催予定でありました首脳会談はキャンセルされました。外交関係はぎくしゃくしています・・。
総選挙で大勝した余裕なのでしょうか?中国と韓国を刺激することをしました。直後に6カ国協議もあるのですが、どうなるのでしょうか?
下司 はい。6カ国協議については厳しいものになると思います。外交の観点からすれば、日本国首相が靖国神社に参拝したということはどういうことなんでしょうか?
 自分が思いますのは、小泉さんの理屈からは北朝鮮を孤立化する。有利な条件をこしらえていく、つまり「1対5」の条件のはずでした。いつのまにか韓国や中国にまで「戦線」を広げて総反発をくらっています。ロシアは当然同調しませんね。アメリカは味方なのかどうなのでしょうか。6カ国協議で孤立していますのは、かえって日本ではないかと思いますね。
下司隆之さん
 靖国参拝でそれによって得られる利益はなんだろうか?国民の利益だけでなく、国益で考えましてもこの行為は反するのではないかと思います。当然中国と韓国は一対の経済圏をこしらえていきます。国の利益だけを考えましても日本は善隣友好で通商で栄えていくしかありません。外国と貿易をしていかねばなりません。
 中国や韓国とこういう風になってしまいますとじっと見ている他のアジアの国々の目線はきっと日本には厳しいと思います。そこらあたりは考えないのでしょうか?過度のアメリカに対する思い入れも良いですが、利益は失いつつあると思っています。
 去年の安田純平さんの講演会で、安田さんは「イラクでも中東地域でも日本人は好感を持たれていました。それはこの地域に軍隊を派遣しなかったからだ。敗戦から立ち直って経済大国になったことにも敬意を持たれていました。」と言われていました。 自衛隊のイラクへの駐留は1年を経過しました。そのあたりどう思われますか?
下司 日本の大きな役割は経済再建です。自衛隊が行くことではありません。これはアメリカの尻尾に引っ付いているものでしかありません。日本はそれで尊敬されるのでしょうか?
 ドイツやフランスは自分の国の主張をちゃんとしているわけです。そういうものがなくて、アメリカに60年間従っている国は、これは「自虐的」な国ではないでしょうか。私はそう思います。
 アメリカ軍が一方的に攻撃している人達が、テロリストなのかどうか。私たちは検証する方法もすべも私たちはありません。安田純平さんは独自の方法手段で現地からの情報を入手されていると思います。講演ではそのあたりの生の情報を聞いてみたいと思います。
 そのあたりは松尾さんはどう思われますか?

松尾 そうですね。去年の4月に安田純平さんご自身が武装勢力に拘束された経験があります。

 自分の経験を踏まえながら、またイラクにも、周辺国にも友人や知人がたくさんおられるので、そこから生の情報が聞けると思います。

松尾美恵さん
 イラクへは直接入国は出来ませんでしたが、隣国のシリアやヨルダンには最近行かれたそうですね。安田純平さんのblogで見ましたけれども・・・。
松尾 はい。ちょうど夏ごろ行かれたようでした。結構イラクからは周辺国に人の出入りがあるようです。古い友人に会えて話もしたようです。そのあたりまたお話が聞けるのではないでしょうか。
 世界のなかでの日本のありかたについて、前半の部分で下司さんが心配されていました。イラクの問題についても「日本はどうあるべきか?」が問われると思います。
 最近の日本はおかしいのではないか。憲法問題など含めましてどう思われますか?
松尾 そうですね。何かイラクに自衛隊を派遣したということをきっかけにしまして、戦争することを「合法化」する動きを感じます。今は憲法で軍隊を持つことも、海外へ派遣することも禁止しています。国際間の紛争を武力で解決することも禁止されています。
 これを取り払い、「いつでも、どこでも、どのような国とも自由に軍事同盟を結んで、どこでも戦争をしにいくことができる。それを法律で、憲法で保障する。」というような動きを感じます。
収録風景です。松尾美絵さんも下司孝之さんもご自身の言葉で、今後の行動について発言されていました。
 明日11月26日、土曜日ですが午後2時から、高新文化ホールにて、「安田純平さん講演会」が開催されます。みなさん是非ご参加ください。
下司 いよいよ明日が安田純平さんの講演会になりました。12月には日本の自衛隊は帰国しなければいけない筈ですが、そうはならないようですね。
 そういうなかでも大事な季節になりました。寒くて辛い季節ですが、是非来てください。
 自分達が「発言する市民」として登場いたしましょう。国が主役でなく、市民が主役である国にしたい。ただの市民の1人としてそう思っています。

安田純平さん講演会  


(日時) 2005年11月26日(土曜日) 午後2時より

(場所) 高新文化ホール

(会費) 1000円

(主催) サロン金曜日

*2004年「安田純平さんイラク現地報告会」の様子については  こちらを  クリック
 
 インターネットラジオにて聞くことも出来ます。  http://www.nc-21.co.jp/dokodemo/whatnew1/yasuda/yasudaindex.html
11月番組に戻ります