グローバルに考え、ローカルに行動する

 国境の枠を超え、広く国際的に合理的な選択を求める力で、国際的に認められたものを「グローバル・スタンダード」と言います。バブル経済崩壊後、日本経済が低迷していますが、繁栄しているアメリカ経済を称賛する評論家などが、好んで使用していました。今日のテーマは「グローバルに考えて、ローカルに行動する」ということなのですが。

 4年前に惜しくもご逝去されたニッポン高度紙工業の岡田盛会長の言葉でした。「宇宙の事を考える。地球の事を考える。人類のことを考える。世界の中で日本はどうあるべきかを考える。世の中の大きな流れをずっとずっと考える。そして、自分の会社はどう有るべきか。自分はどう行動するべきか。それを落ち着いて方針を考えたらまずまちがいはない。」「グローバルに考え、ローカルに行動する」信念で行動しておけば、世間の動向こ関係なく、落ち着いて戦略が構築できる。

 ビルゲイツや、日産のコストカッター、カルロス・ゴーン氏が話題になる時代です。リストラや倒産は普通になり完全失業率も欧米並みの5%になりつつあります。

 バプル時代には、「米国に学ぶものは何もない」と言っていた日本の大手企業の経営者は、今や見るのも無残です。信念のない経営は破綻するのでしょう。

  • 最近松下幸之助の「不況もまたよし。」という自伝ものがヒットしている。彼も本田宗一郎も国や行政機関に頼る経営は一切しなかった。今その価値が再評価されている
  • 政府に頼り、公共事業に頼り、経営が苦しくなれば、公的資金をあつかましくも注入しようとする昨今の日本の大企業経営者。リストラなど安易に「アメりカの真似」をして、それが「日本的雇用形態の変革」とか、「グローパル・スタンダード」と言い換える。いかに安易かがよくわかる。

 「グローバルに考え、ローカルに行動する」という理念は、時代を越え、適用する。不透明な時代だからこそ、しっかりした理念にもとづいた行動が必要であると、郷土の先人である岡田盛さんは教えてくれました。

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2002年3月1日