どうする土佐山村

 土佐山村は高知市に隣接する人口1350人の村です。農業主体の自然豊かな山村で、工石山(くいしやま)自然休養林や、ごとごと石、土佐寒蘭センターがあります。また温泉宿泊施設「オルべージュ土佐山」もあり、人気を呼んでいます。

 ところが今年二月にその小さな村が全国に情報を発信する事態になりました。なんと前収入役が、村の一年間の行政予算の13億6700万円を上回る15億円を私的に流用していました。

 現在県警による取調べが進行中ですが、問題は金融機関からの借入金の返済をどうするのかです。役場の責任、金融機関の責任、村民の負担などはどうなるのでしょうか?

 また土佐山村は高知市に隣接しています。県の策定した市町村合併では、土佐山村は高知市との合併という案になっています。高知市民も無関心ではいられません。どうなるのでしょうか?

1) 現在土佐山村役場は「経費削減」のための懸命の努力をしています。業者に委託していました宿直経費を役場職員が交代で宿直し削減したりしました。給与の昇給停止や様々な削減策は実行されています。しかし現状は僅かな金額にしかなりません。

2)問題は銀行の借入金でしょう。銀行側は正式な借金と言い、村に返済義務があると主張しています。村側は前収入役個人の借金であり、村には返済義務はないと主張しています。

3)村の公印を収入役が勝手に利用できたという村の管理体制が問題でしょう。当然村長にも、議会にも責任はあります。

4)また銀行側も相手が自治体だからということで、審査もせず融資した体質が問題ではないのか。

 銀行は株主や預金者への責任もある。零細企業への融資は厳しいくせに、一方で自治体には、無担保、無保証で貸し出す。バブル経済を生んだ体質がまだ残っていたかとあきれるばかりだ。

* 土佐山村は結果として「行政改革」を断行しなければならなくなりました。

  役場職員も村民も厳しいでしょうが、「行政改革モデルの村」として全国に名前を売っていただきたい。

* 銀行が借金返済を強要するのなら、銀行管理の村にし再建計画を出したらどうだ。

  期間を10年として銀行が村を運営する。銀行の支店で土佐山の野菜を朝市で毎日売る。 温泉もあるし、やる価値もあるとは思いますが。

会社更生法や民事再生法の手法であれば、債権の九割切り捨て放棄で、あとを分割10年払いとする事例が多い。15億のうち、九割の13億五千万円は切り捨てる。一億五千万を土佐山村が金融期間に支払う。それが現実的な解決策だと思います。

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2002年3月1日