リスク・マネジメントとは何か?

 今日のテーマは「リスク・マネジメントとは何か?」です。1995年の阪神大震災発生時に,首相官邸に災害情報がうまく集まりませんでした。その反省から「危機管理センター』が設置されました。

 また内閣に危機管理担当大臣も設置されています。しかし,ハワイ沖合いでアメリカ海軍の原子力潜水艦と実習船えひめ丸との衝突沈没事故の際は、機能しませんでした。私的なゴルフをやめなかった当時の森首相のありかた、官邸の対応のまずさが露呈しました。

 従来日本では「水」と「安全」は無料でした。その太平に慣れ親しんだからでしょうか。海外旅行する日本人も増加しています。日本と勝手の違う海外旅行で、「高い授業料」を支払っている人も多いと聞いていますが。どうなのでしょうか?

  • 「あってはならない最悪の事態を予想し、そうならないための手段を事前に打つ」ことを私は「リスク・マネジメント」と呼んでいます。昔自動車学校の教習でも習いました。「だろう運転」ではなく、「かもしれない運転」なのです。
  • 社会生活のあらゆるところで、私たちは「リスク・マネジメント」を行います。たとえば小さな子供をかかえる夫婦などでは,「子供がいつ急病になるか」もしれません。連休など病院が休診のときや、夜間に子供は発病しがちです。そうなるものだと思い,皆休診対策を立てています。
  • 商売でもお得意先が大丈夫か、お互い調べています。それは相手を良く観察すればわかります。銀行が不良債権問題でいまだに苦しんでいますが、バブル時代に調子にのりすぎて貸しすぎたためでしょう。いくら担保をとろうが、どうしようもありませんから。 

※元警察官僚でありました評論家佐々敦行氏などは、「リスク・マネジメント」の第一人者でしょう。

※また戦争におきましても、兵站や補給を常に考える発想は旧日本軍には極めて弱かったです。

※大災害でも経済危機があっても、「おきたときあわてないための準備」「そうならないための最善の措置が大事」です。リスク・マネジメントは特別のことでなく、日常生活のなかで誰もが経験していることです。ただそれを意識するか,しないかだけです。

※1988年に私は高知青年会議所の全国大会記念事業のひとつを担当していました。野外のロックコンサートでした。大変リスクのある事業であったため「リスク・マネジメント」という用語を多用し、ハンドブックをこしらえました。そして成功の三原則(三角形)を考案しました。「会場の開催用件」「開催資金」「満足できるアーチスト」のひとつが欠落しても開催しないことにしました。そして当時では珍しい掛け捨てのイベント中止保険もコンサートにかけました。願いが通じてコンサートは成功しました。備えあれば憂いなしです。

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2002年3月1日