先祖を敬う精神は悪くない

 今日のテーマは「先祖を敬う精神は悪くない」です。聞くところによりますと沖縄では、人々に先祖を敬う心が強いようです。家を建てるより先に、お墓を建てるとも聞きました。

 近年の日本では親戚づきあいも希薄になり、「兄弟は他人の始まり」とも言われています。自分の先祖の事にあまり関心がないのが普通です。沖縄の人達が先祖を敬う心の強い理由はどこにあるのでしょうか?

  • 日本で唯一激しい地上戦闘が沖縄ではおきました。生き残った人達は、先祖のお墓の中で爆風を避けていました。それで先祖を敬う心がより強くなったとも聞いています。
  • 日本本土のように葬式仏教は強くありません。つい最近まで葬式を近所の老人が取り仕切っていたぐらいです。
  • 初七日、14日、49日なども簡素化しません。きっちりとります。
  • 新聞広告にも死亡広告は故人から近い順に名前がでまして、ちょっとした家系図ができるようです。
  • 四月には「清明祭」をお墓の前で親族が集まって宴会をします。一族の墓にも墓前に八畳くらいの広場があり、弁当などを広げて宴会します。日よけのために木を植えています。

※先祖を敬う気持ちを表現するのには沖縄は行事が多いところです。

※葬式も喪主一族は多忙です。徹夜でお通夜をした翌日は、朝から火葬場へ直行します。遺骨を受け取ると、葬儀場へ行きます。葬儀終了後は直ちに一族のお墓へ行きます。そして埋葬します。納骨後、精進落としをします。

※法事ともなれば、喪主は必ず家にいなければなりません。故人をしのんで来訪者があるからです。家族はそのたびに接待の料理を出します。昔は大変でした。最近は専門の仕出し業者が台頭してきています。

※沖縄にいると日本人が失ったものを思い出すようです。

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2002年3月1日