ビジネスとバリヤフリーについて
 
今週のゲストは、高知市障害者福祉センターでソシャールワーカーをされています竹村利道さんです。今日のテーマは「ビジネスとバリヤフリー」です。
 日本の失業率は5%後半になり、今年春に大学、高校を卒業する学生の就職内定率は史上最低になりました。また高知県は15歳から24歳までの若者の失業率が高率です。大企業は安い労働賃金を求めてアジア諸国へ移転し、ますます就労環境は厳しくなっています。
現在障害者の就労率は推定何%ぐらいなのでしょうか?
不況で就労は厳しいのではないでしょうか?
一般でもそうですが、障害のある人がこの不況下で就労するのは非常に難しいです。結構お話を聞きますのは、解雇されたり、リストラされてしまうことです。真っ先に障害者がリストラの対象に上がるという話を聞いています。全国的な数値は正確には掴んではいません。現在高知県における障害者の雇用率は1.5%程度です。
バリヤフリーの就労場所は、どのような職場が適用していると思われますか?
芸術分野など(瑞宝太鼓などありますし)では、活躍しているのではないでしょうか?
石見神楽
瑞宝太鼓
芸術活動の場面などでデザイナーになるとかで、専門学校へ通われている障害のある人も出てくるようになりました。働く環境さえ整えば出来ない業種はないのではないかと思います。例えば、知的障害や精神障害の方ですと十分に体を動かすことが出来ます。その方達向けの仕事はあると思います。車椅子の方がテレビやラジオのアナウンサーをしても不都合はありません。日本はなぜいないのかなと思いながら、テレビなどを見ています。
様々な職種にいろんな人が現れたらいいなと思います。
前市長が提案していた「里山から竹炭製造事業」はどうなっているのでしょうか?
うまくいったのでしょうか?
これは私は直接関わっていませんので、現在どうなっているのかわかりません。ひとつの提案として。様々な部分(工程などに)障害者の雇用を生み出そうという発想は良かったと思います。
協力的な事業所はどんなところがあるのでしょうか?ヤマト財団などはどうでしょうか?スワンというパン屋と喫茶店や、炭の販売なども展開されているのですが。他に事例はありますでしょうか?
そうですね。ヤマト財団の小倉さんがなされたのは、「障害者の月給が1万円はひどい。」と心を痛められ、自分が事業で培われたノウハウを提供されてスワンというパン屋をオープンさせました。小倉さんのなさったことで特筆されることは、障害者にただ寄付しても駄目だ。そうではなくて技術(仕事をし、お金を稼ぐという意味での)を提供された社会貢献はたいへん大きな意味があると思います。
中国にこんな諺があります。「1匹の魚を与えれば、その人に1日の糧とすることができます。魚の採り方を教えたら一生飢えることはない。」小倉さんのような活動をされる人が現れますと、障害者も活動場所が増えると評価をしています。
就労の機会というか、そのノウハウを開発することが大事であることが理解できました。さきほど里山から竹炭生産ー販売の話も出ました。同様に私たちのほうでも、高知県の山で伐採された間伐材から炭をこしらえ、販売できないかという試みを研究しています。スローフードや災害対策に炭が消費されたら山も元気になる。その経済の工程の中で障害者雇用も生み出せるのではないかと考えています。「癒し備長炭」など経済波及効果はあると思います。
T業界は基本的にはバリヤフリーだと思います。そのあたりの対策や、支援活動はどうなっているのでしょうか?技量取得は大変でしょうが、ITの需要は拡大しています。
パソコン講習や、サイトの構築支援など就労の場はあるのではないでしょうか?
そうですね。ITは障害のある人には非常に就労場所としては有望と考えています。中村市のほうでは全国でネットワークをこしらえまして、大手自動車メーカーの福祉車両の企画を全国の障害のある人とネットワーク組んで、提案をしたりしています。他にも様々なビジネスの形態も生まれています。
しかしいかんせんその技術を磨いていくために支援というものが必要になってきます。しかしせいぜい現状ではワープロであいさつ文を作るとか、ホームページをちょっと個人のものを作るとか出来るようになっている程度です。仕事で活用できるスキルに到達している人は少ないです。それがこれからの支援の課題であると思います。
以前市健康福祉部長に「障害者は5万円賃金を貰うことができれば、障害者年金と、  障害者住宅に居住すれば自立できるし、家庭も持つことが出来る。」といわれました。
その言葉に触発され「天使の翼プロジェクト」などわたしなりに考えたり研究会をこしらえたりしました。
 その現状は変わらないのでしょうか?また就労の機会はこの3年で増加しましたか?
残念ながら基本的には変わってはいないと思います。そもそも年金が5〜6万ですと生活保護基準にも到達していません。年金も厚生年金か国民年金か年金の種類によって支給額が全く違って来ます。一概には言えないところですが、年金だけでは生活は困難です。それに見合う仕事があれば良いのですが。作業所に勤めていてもせいぜい月額1万円稼げるかどうかが現実ですので
それは厳しいですね。
竹村さんが考えるバリヤフリーの仕事はどんなものがあると思いますか?
またそれを支える仕組みはどうあるべきでしょうか?

ホームヘルパー研修での車椅子体験の様子。

南国市商店街を散策しています。

今までは、昔なら考えられい職種に女性が進出しています。また看護士や保育士、介護士など女性専用の職場にも男性が進出していますね。さきほどもお話しましたが、放送局でアナウンサーをしても、目の不自由なかたが新聞記者になってもおかしくないと思います。今までのように「WHY」(なぜ?)と考えるのではなく、「HOW」(いかに?)この人がこの仕事につけるのかを形で支援していけば、いろなな形で広がっていくと思っています。
この番組にもゲスト出演されました西岡謙一さんとも考えていますのは「土佐の炭を活用した障害者雇用が生み出せないか」という観点で考えています。環境・雇用・経済波及効果。先ほども申し上げましたが、プロジェクトを組みまして「癒し備長炭」をこしらえるとか。環境のほうからもペットボトルの分別作業にも障害者の方をローテーションを組ませて就労できるのではないかと考えている事業所の人もいます。まだまだ可能性はあると思います。
いろんな人がいろんな発想を持ち寄られたら、ひょとしたら一晩で100や200のアイデアは出来ると思います。そこに障害のある人が働く場所も出てくる可能性があると思います。そういう「知恵」が集まる場所があれば良いと思います。