健康こそわが生きがい
 
今週のゲストは自然有機野菜や環境対策製品を販売されている柏原健さんです。柏原さんは大学でも、高知青年会議所でも先輩でした。長年勤務されていた会社勤めを辞め、自営で自然有機野菜や環境対策製品の宅配を始められました。また健康問題を中心にした「ばらけんニュース」を発行されたり、「ばらけんの健康フォーラム」のホームページも開設されています。健康にこだわる理由はどんなところにあるのでしょうか?
「一般的に言って、幸せな人生を送ろうと思えば、やはり健康であることが大切だと思うからです。これにはみなさん異論はないと思うのですが。
じゃあ健康とは何かということになりますが、僕の言う健康というのは、決して肉体だけの健康ではなくて、精神的も社会的にも経済的にも健康であること。つまり、何とか生活して行けるだけの収入があり、何らかの形で社会と関わりを持っていて、それが精神と肉体の安定に繋がっている状態。若しくは反対に、ほとんどの人はそうだと思うのですけど、心身共に健康であるから、社会に出て仕事をして、ある一定の収入を得ている状態。つまり、個人を中心にした経済と社会と肉体と精神が、ある一定のサイクルをもってうまく回っているのが健康な状態だと考えています。それがその人の幸せに繋がって行くのではないだろうかと思っていますので、個人個人の幸せにこだわっているといった方がいいかもしれません」
青年会議所時代の柏原さんは、手堅い経理部門のサラリーマンのイメージでした。
  転職には相当の動機と、エネルギーが必要であったと思います。おかまいない範囲で、経緯を説明をお願いします。
「一言で言えば、組織というものが僕の性に合わなかったからです。組織というのは人が集まってできていますが、その人というのがやっかいでして、もちろん僕もそうですが、できれば楽をして成果を上げたい。人の嫌がることはしたくない。できれば責任を取りたくない。だいたいそんな感じで人任せになってしまうと思うのですが、だからこそ、組織力を高めるような仕組み作りをしなくてはならないのに、それをやろうとするのは、ほんの一握りの人間。しかも悪いことに一部の人間は、黙って見ていればいいものを、何を思うのか改革をしようとする人間の足まで引っ張る。
何が良いとか悪いとかではなくて、科学的に将来こうなるであろうと予測されれば、その将来に備えて、今、何をすべきか議論して行動を起こさなければならないのに、相も変わらず今までやって来たことに固執する。会議をしても、できない理由を並べ立てて反対するための理屈をこねだす。やったことのないこととか自分でできないと決めていることから逃げる人たちがいかに多いことか。まあ、これが人間なのでしょうが。そうやって犠牲者を出しながら少しずつ変わっていくのが組織なんでしょう。
そんなことから、僕は3つの株式会社を経験していますが、最初の会社では胃潰瘍、二社目では突発性難聴、最後の会社では肺炎になり、僕の性格では組織で仕事をしている限り病気からは解放されないことに気付くと同時に、組織で仕事をすることに限界を感じ、肺炎をきっかけにひとりでやることにしました」
ばらけんさんの「手記」などを拝読しますと、サラリーマン時代に大きな病気をされ  たことが書かれてありました。体調を崩され、病院に行きます。対処療法的な治療と薬  が渡されます。それに対する疑問があると書かれていましたが。
「う〜ん。疑問という言葉が適切かどうかはわかりませんが、対症療法で出される薬は、医師が診察・問診し、年齢とか既往歴とか症状の度合いとかいろいろなことを考えて医師が処方するものです。だから、診断が間違っていれば間違った薬が出されるわけです。
ですから、今は随分改善されて来ましたが、医師と患者の意思疎通はとても大切なことで、その辺をおざなりにする医師には感心しません。患者さんも医師任せにせず、もっと主体性を持って、自分の身体のことは自分でよく知っておいた方が良いと思います」
年齢的にも中高年真っ盛り。「更年期」といえます。転職され、現在のお仕事をされて います。「健康伝道師」でもあります。体調などはいかがでしょうか?
「お陰様ですこぶる快調です。朝は5時、若しくは6時に起きると、もうお腹が減っているのを感じます。部屋の掃除をしてから生野菜中心の朝食を取り仕事にかかりますが、僕の仕事のやり方に文句をつける人間はいませんし、前を向いて進めます。西村さんもそうですが、喜びを分かち合ったり、気を遣ってくれる多くの友達やお客様に支えられて楽しくやっています。その日の仕事を終えると下手くそですけど好きなギターを弾いて、腰痛予防に30分ぐらいストレッチをやってから12時か1時には寝ています」
 柏原さんが、健康伝道師になられるまでには、様々な「出会い」があったと思います。
  影響を受けた人たちにはどのような人がいましたか?
「仕事面では稲盛和夫さん。32〜3歳の頃だったと思いますが、仕事に取り組む姿勢が180度変わりました。僕の守護神だと思っています。仕事で困った時などは、よく稲盛さんの笑顔を思い浮かべて勇気を奮い起こします。
それから健康面では丹羽先生です。医者として医療に取り組む姿勢には頭が下がりますし、免疫学の知識は丹羽先生に習いました。尊敬もしています。
 それから精神面では地球村代表の高木善之さんです。世の中に良い悪いはないとか、〜せねばならないことはないとか、それまでとらわれていたことから解放されました」
現在は便利な時代です。それゆえ若い人でも食生活が不規則で、滅茶苦茶になっています。アドバイスなどがありましたらお願いします。
「今の食生活がすぐ体調に現れるということはありませんが、肉食中心の食生活を続けていると生活習慣病(糖尿病・高血圧・動脈硬化)になる可能性は確実に上がってきます。身近な人(ご両親・おじいちゃん・おばあちゃん・おじさん・おばさん)を見られて、生活習慣病になっている人がいたら要注意です。病気も体質、つまり遺伝的なものも大いに関係していますので、食生活を見直したほうが良いでしょう。
 それと、ご自分の将来に夢と希望を持って下さい。夢も希望も持てないじゃないのです。夢と希望は持つものなのです。夢と希望を持って、その夢と希望を実現させるべく、毎日精一杯生きて下さい。日々の積み重ねが将来の自分を作ります。夢と希望は生きる力の源泉です。その生きる力は免疫力にも繋がっています」
生活習慣病」が現代日本人の健康問題になっています。予防策として、ありましたらお願いします。
よく言われていることなので、みなさんご存知だと思いますが、あえて申し上げます。
第一に食事。暴飲・暴食を避け、穀物・野菜中心の食生活を送ること。第二に運動。疲れない程度の運動を、できれば毎日続けること。第三に睡眠。疲れていたらゆっくり休むこと。最後に不必要な過労・ストレスを避けること。日が沈んでからの仕事はできるだけしないこと。休日とか夜は、自分の好きなことをやってみること。瞑想して自分自身を見つめることです。