こだわり商品の開発の苦労について
 
今週のゲストはインターネットでコロッケを全国に販売されている
(有)デリンベイク専務取締役の細川泰伸さんです。今日のテーマは「こだわり商品の開発の苦労について」です。東京での生活から高知へ戻られ、県外への発信を常に着想されていました。お話では「大量生産工場に違和感を感じた」と言われていました。
大手冷凍食品メーカーなどは、大量生産方式で惣菜を生産しています。コロッケなどは、海外の生産拠点で現地の安い労働力で生産し、日本へ移入させています。量販店でも特売でないと売れないようですが?
やはりメッセージ力ですね。コロッケ1個いくらという売り方しか出来なければ、大手には勝てません。自分のつくったコロッケに思い入れがあるからこそ、100円になり、200円になり、300円になるのです。最初は卸屋さんや量販店ルートを考えていました。
東京の量販店様や、卸業者様へ商談に行ったときの事です。「細川さん、今はコロッケは店到着で20円を切って当たり前ですよ」この一言が本当に信じられませんでした。凄いカルチャー・ショックでした。という事は、「メーカー」「卸業者」「店」という流通の中それでは「メーカー」出しで、いくらになるの? そんな感じです。
そして、大変お世話になっている方に愛媛のコロッケ工場を私の名前を伏せて、こっそり案内してもらうラッキーな事をしていただきました。
その工場には・・・深夜だというのに 電気はこうこうとしてましてオートメーションの機械がドカドカコロッケを作っております。一日の生産量は10万個だとか・・・
ところどころ、機械の補助に人が付いているだけでそれも外国人の方ばかりでした。
 生産量も違うので、仕入れも当然違いますが「店到着、20円以下」の理由がわかりました。
もちろん、お店様には20円以下ばかりのコロッケばかりではなくそういうコロッケもあるという事ですので念をおします。
そのお話を聞きますと、大量生産の工業製品のようですね。
本当にびっくりしましたよ。
細川さんは「手作りコロッケ」にこだわっているようですが?「メッセージ力」と言われていますね。材料や、作業工程、流通などに工夫はどうなっているのでしょうか?
 
弊社は、大手のメーカーのような設備はありません。
手で握った「おにぎり」と機械で作った「おにぎり」の味が違うように真心込めてで作ったコロッケとドカドカ機械で作ったコロッケは心に訴えるものが違うと思います。手作りだから暖かいのだ。ということですね。
それから、単に「こだわり」といいましてもどこまでが「こだわり」なのか人によってちがうと思いますし非常に難しい表現だと思います。私どもは、普通のものを真心込めて作っているそんな表現が適切かもしれません。
それが「ひとりよがり」ではない、表現力も必要ですね。
最近では「深層水仕込みコロッケ」や「四万十川青海苔コロッケ」など高知の特産を素材に生かされています。素材の調達、加工過程での苦労はありましたでしょうか?またお客様の反応はどうなのでしょうか?
苦労はあって当り前だとおもっておりますのでそんなに深く考えて事はありません。
というより、素材を探しに行きますといろんなことがわかるので楽しいです。四万十川へ行ったり、室戸へいったり現地でいろいろ発見しますし。「こんな風にしたら・・・」と考えて作っている時は 本当に楽しく、それが喜んでいただけると本当に嬉しいです。
 
商品開発の時、お客さんの喜ぶ姿を想像してつくる事は楽しかったと思いますが
そうです。 商品開発中の細川さん
細川さんは県外への発信を考えられた当時は、どのような仕組みで販売しようとされていましたか?流通ルートはどうしようと考えられていましたか?
やはり、一般的に「卸問屋様」から「量販店様」に買って頂こうと考えましたし、今も考えております。
 細川さんは大手ハムメーカーである伊藤ハムに在籍されていました。伊藤ハムとの提携は考えられなかったのでしょうか?
 
もちろん、考えましたし、提携しました。ハム会社の先輩やつてを頼りました。今も提携はしています。
大手会社と組むと大量生産、安定供給、低価格が常に要求されるのではないでしょうか? 調理設備面などで、対応は難しかったと思われますが。
そこが一番の問題です。大手会社と組むと大量生産、安定供給、低価格が常に要求されます。高知から運びますと運賃コストもかかりますし。 結局そこでご破算になりました。
一部商品を、OEMの工場に委託する格好になり何とかこぎつけはしました。
県外業者との競合もあろうかと思います。対策などは立てられていますか?
そうですね。同じに見られますと苦しいですね。かつおのコロッケとか、四万十青海苔コロッケとか高知の色を出すようなことを考えました。
県外へものを販売しようとする場合、「高知・高知」していますと逆に取り入れてもらわないことがあります。「全日本お国自慢コロッケ選手権」でもやりたいですね。みなさんにリクエストしていただきます。蟹なら北海道の蟹とか。みんなで楽しんでそこの地元のコロッケをこしらえたいですね。
そのつど、その土地の特産品を取り入れながら、コロッケに加工していかれるわけですね。
それが細川さんの最近の「売り線」なのでしょうか?
そうです。どれだけお客様と接点をもてるかということです。興味のあることですね。自分の出身の県には関心があります。そういったところを共感しながら、コロッケをこしらえます。
福岡へ行けば明太子コロッケですか。水戸なら納豆コロッケになるのでしょうか?
明太子コロッケ
納豆コロッケ
実際こしらえてみました。結構好評でした。静岡のお茶の葉を細かくしていれました。沖縄のゴーヤを入れたコロッケとか。松阪牛のコロッケもこしらえました。素材は全国にありますし。仕入れもネットで調べまして、やり取りして買い付けます。直接取引きもします。
全国コロッケ産地めぐりですね。全部こしらえるというと大変ですね。
 
松阪牛コロッケ
大変ですよ。でも楽しいことです。リクエストランキングもしょっちゅうしなければいけませんね。

そのなかでヒットしたものはありますか?

北海道の蟹、仙台の牛たんと、松阪牛、鹿児島の黒豚などがヒットしました。