防錆Q&A

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塩化ゴム系塗料の上に、カーボマスチック15Jが塗装可能なのか?

Q  寒冷期(外気温が5度前後の時期)での鉄構造物の塗り替え塗装を計画しています。
 
 カーボマスチック15Jのカタログの説明の中に「活膜であれば各種旧塗膜(但し、純塩化ゴム及びアクリルラッカーは除く)に問題なく塗装できます。とあります。
 
 純塩化ゴム塗料とアクリル・ラッカーが塗装されている旧塗膜には、カーボマスチック15Jが塗装できないのでしょうか?
 
 
 塗り替えを検討している現場には18年前に塩化ゴム塗料3回塗で塗装された現場です。塗装履歴の詳細は不明で、どの塗料メーカー製なのかはわかりません。


cm15カタログ・塩化ゴム_NEW_NEW_R.jpg

 
 
 
 
 
 
 
A  結論は、「表記のとおり純塩化ゴム塗料やラッカーは、溶剤で塗膜が溶けるので、そのままの塗装は難しい。」とのことです。
 
 理由は、カーボマスチック15Jに含まれている溶剤で、純塩化ゴム塗料や、アクリルラッカー塗料の塗膜が影響を受け、溶けてしまうからです。表面がチョーキングしていても、影響を受けるようです。
 
 30年から40年前頃までは、日本の鉄構造物は塩化ゴム塗料全盛期でした。それまでのSOP(合成樹脂調合ペイント)に置き換わり、一時期塩ゴム塗料は日本の鉄構造物を塗装を席巻していました。
 
 しかし塩化ゴム塗料に含まれる物質が環境に負荷を与えるという理由で、使用しなくなりました。純塩化ゴム塗料は廃止されました。現在残存している塩化ゴム塗料はフタル酸などを混ぜ込んだ塩化ゴム系塗料になっています。
 
 全盛期に純塩化ゴム塗料を昔製造していた塗料メーカーは2社ありました。当時からはフタル酸系塗料と混ぜた変性塩化ゴム系塗料を製造したメーカーもありました。どちらにしろ今は塩化ゴム塗料は殆ど使用されていません。
 
 ある塗料メーカーのサイトでも確認しましたが、やはり純塩ゴム塗料は溶剤で溶けると書いてあります。変性塩ゴムの塗料メーカー製はたぶん大丈夫ではないでしょうか。
 
(具体的な見極め方法)
 
 塗り替え予定現場へラッカーシンナーかエポキシシンナーを持参します。塩化ゴム塗料が塗装された箇所に刷毛などで塗ってみてください。ラッカーシンナーで溶けたり、膨れたりすれば、純塩化ゴム塗料です。塗装は出来ません。塗り替えの場合は、純塩化ゴム塗料は全部剥がさないと(塗膜をブラストなどですべて剥がさないと)再塗装できません。
 
 溶剤を旧塗膜に刷毛塗されて、異常がなければ変性塩化系ゴム塗料なので、カーボマスチック15Jを塗装されても多分大丈夫です。
 
 
 
 塗装可能な場合の塗り替え塗装仕様について
 
 
(1)外気温が+5度以下の場合は、カーボマスチック24の塗装になります。
 
  第3種ケレン以上
 
  カーボマスチック24 2回塗
 
(2)外気温が+5度以上の場合
 
  第3種ケレン以上
 
 
 

  上塗り カーボタン234HS(指定色)  になります。

*冬期用の硬化剤を使用しても、通常の塗料はプラス5度以上の温度でないと硬化乾燥しません。
 カーボマスチック24は、低温硬化乾燥に優れ、マイナス7度でも硬化乾燥します。