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業界の常識、社会の非常識

sabi-hashi.jpg 防錆塗料の分野では有りませんが、弊社で取り扱う製品が、「サイズが40ミリ違うのはいけない。」とお客様に指摘されました。そのことを製造メーカーに言いますと「大きなサイズの製品を製造すれば40ミリ程度の誤差はプラスマイナスででます。それをなくすることは出来ない。」との回答でした。

 いままでそんなことになっていることは知りませんでした。しかし製造メーカーの担当者はそんなことは業界の常識である。との口調でした。ここが大事なところです。

 それほど誤差があるのに平然としている感覚が信じられません。一方納品先のお客様はそれこそ、「ミリ単位」「ミクロン単位」で業務をされているので、その製造メーカーの理屈は到底理解出来ないと思います。「企業文化」が違うからです。

 この問題に関わり、取引業者として板挟みになりました。今回のテーマにした「業界の常識 社会の非常識」をつくづく感じました。

 「顧客志向」「お客様本位」ということが良く言われます。しかし実践することはとても難しいことです。

 最近倒産した大企業である日本航空。ここも「航空業界の常識」がまかりとうり、結果「社会の非常識」となった事例でしょう。昨今の官公庁の不正や不作為も同じです。業界の常識を押し通すことが、「社会の非常識」を生み出しているのです。

 最近発生したトヨタ自動車の「リコール問題」も考えさせられました。「グローバル化」「コストダウン」のことばかり考え、1番大事な顧客の「安心・安全」を置き去りにした結果なのでしょう。

 連日報道されます大相撲業界の騒動も、業界が違えば「おかしい」と思います。波風を立てた貴乃花親方をめぐり悶着がありました。あれこれ国民が関心を示すことは良いことです。

 わたしたちの業務の中にもそうした非常識さはないかどうか。真摯に点検しないといけないと思いました。

 わたしが「防錆屋」というホームページを再構築することを昨年決意したのも、いわば防錆塗装業界、防錆塗料業界の常識とされた「重厚長大」の発想とビジネスモデルを見直したいと言う思いからです。

 名も知らぬ、四国高知の田舎の弊社にメールでお問い合わせをいただくことはとても勇気がいることです。それ以上に直接お電話をいただくこともあります。もっと勇気がいることなのです。

 そうしたお問い合わせ頂きました皆様の「錆を防ぐ」強い思いを感じます。錆面の大きい、小さいは関係ありません。

 防錆塗料の販売だけでなく、防錆包装や防錆コンサルティングが出来るように自分自身も成長したいと思います。

 私たちのそういう想いや考え方は、業界では「非常識」であるかもしれません。「そんな小さなことよりももっと大きな防錆工事を獲得しろ」とも言われます。でも本質は大きい小さいは関係ないと思います。

 どうか防錆塗装の設計者の皆様や、鉄構造物の維持管理者の皆様もご理解をお願いします。そしてご一緒に国民の財産である貴重な社会資本を末永く維持管理していこうではありませんか!