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安全はすべてに優先する

 

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 トヨタ自動車の全世界的なリコール問題は、遂に豊田章男社長の米国議会公聴会への出席と言う事態にまでなりました。3時間に及ぶ議員との質疑の中で、豊田社長は「安全を第1とする。原点に戻って顧客第1の経営とします。」と宣言しました。

 車の場合は自分の命を預けているので、なによりも安全が第1になります。トヨタは業績第1主義で、足元の安全をおろそかにした過ちを質直に認め、安全第一で出直しを誓いました。

 防錆塗装においても同じように考えるべきです。

 30年ほど前に、鉄塔塗装の防錆塗装に、「カーボマスチック15J」を提案しました。その理由は、「鉄塔の素材の亜鉛めっき面の寿命が約50年とすれば、設置後20年後にカーボマスチック15Jを防錆塗装すれば、寿命を伸ばすことが可能ですし、設備維持管理計画も構築しやすいのではないでしょうか。」と提案いたしました。

 鉄塔塗装に関する見解について 

 またカーボマスチック15Jは、毎年徐々に薄紙がめくれるように、紫外線によって表面から塗膜が劣化・消滅していきます。でも素地の亜鉛めっき面から塗膜が禿げたり、めくれたりはしません。層間剥離はしないことが、実証されました。

 参考 来島どっく線23年目の観察 

 必要以上に「分厚い塗膜」でないため、塗装面の下の素地の状態、ボルト周りの状態も巡視の時に把握することが可能です。鉄塔の「安全な維持管理」にはとても大事な要素であると思います。

 提案当初では、当時は「2回塗り」の一般環境部では、「1回塗り」を提唱し、鉄塔塗装作業される方の安全性を考慮しました。海浜部では「2回塗り」を提唱しました。より長期の防錆を可能(20年が確認されました。)にし、作業される方が安全になったと確信しています。

 有機物である以上、塗料には必ず「寿命」があります。10年であろうが、20年であろうが、50年であろうが「寿命」があります。問題は「寿命」がきた時期に、安全に、また簡便に再塗装ができるのかという問題も設備の維持管理の計画では考慮しなければならないと思います。

 以前建築分野でしたが、30年ほど前に屋根材として、天然アスファルト系の材料が一世を風靡していました。しかし「防錆力が全くない」ことと、「天然アスファルト系には他の塗料の上塗りが出来ず、天然アスファルト系しか塗れない。」という欠点が露呈し、今ではほとんど使用されなくなりました。

 どんな塗料でも有機物である場合は「寿命」があります。「カーボマチック15」の場合は、「20年が寿命である」経過が、実際の現場で観察されています。安心して鉄構造物設備の維持管理にご使用できるのではないかと私は確信しています。