防錆Q&A

防錆Q&A

乾燥時間が想定より遅く、硬化剤が粘度が高いようですが・・・

 東北方面の施工業者の人から電話がありました。

Q 「お宅で購入したカーボマスチック15Jではありませんが、いくつか塗料についてお尋ねしたいことがありましたので、電話をさせていただきました。

 こちらの外気温は20度です。なかなか乾燥硬化いたしません。何日ぐらいかかるのでしょうか?

 またカーボマスチック15Jの硬化剤ですが、粘土の様に粘りがあります。なんか異常ではないのでしょうか?

 

 


A  現場の状況を確認できませんので、一般論で回答させていただきます。

 塗料はカーボマスチック15Jのアルミということで、硬化剤は一般用ということでした。

 乾燥効果時間は20度で24時間です。これは「20度以上の温度が24時間なければいけない」ということです。20度以下の温度がたとえ何10時間経過しても、20度以上の乾燥硬化時間には、カウントされません。

 仮に20度の気温の時間帯が1日に10時間しかなければ、「10時間分」しか乾燥硬化しないのです。24時間ということは、10時間分が2日ともう4時間分必要ですので、約3日間乾燥硬化時間がかるということです。

 カーボマスチック15Jは錆層深く浸透する性質の防錆塗料です。錆に浸透するには時間がかかります。作業工程では乾燥硬化時間を余裕をみてください。

 また硬化剤が「粘土のように粘る」ということですが、ひょっとしてカーボマスチック15Jを基剤、硬化剤を混合する場合、それそれ缶の上部を缶切りにて3方切られましたか?

 参考「カーボマスチック15Jの塗装方法」

 基剤、硬化剤ともそれぞれ、電動攪拌機でよく混ぜてください。(電動攪拌機がない場合は、棒で丁寧に時間をかけて、それぞれ混ぜてください。)

 どうしても顔料分が重く沈殿する傾向があり、樹脂分は軽く浮き上がる性質があるからです。

 カーボマスチック15Jの塗料缶上部に注ぎ口がありますが、それは使用しないでください。必ず缶の上部を3方向、缶きりで開けてください。

 注ぎ口から塗料を混合しますと、最初は軽い樹脂分が出ます。最後のように重い顔料分が溜まって出てきます。混合比率が狂ってしまい、硬化乾燥に想定以上の時間がかかる場合があります。

 小分けして残ったカーボマスチック15Jの保存については、下記の「よくある質問」の質問と回答の記事を参考ください。

 塗料の保存方法について