防錆Q&A

防錆Q&A

車の下回りの塩害対策について

Q 「1年半前に中古車を購入したのですが、先日、下回りの錆による腐食で車の下回りのいたる所に穴が空き、買い替えを余儀なくされました。

 車の購入時には錆の存在は隠蔽されており、販売営業の方からは自社工場でチェックして問題なかったと言われたのですが2年の車検を迎えずして乗れない状態となりました。。。

 車ディーラに見せたところ、「塩害ですね」と言われました。「通常、7年物の車で1年半しか乗っていない、また近くのスーパーへの買い物にしか使っていないのであればこうはならない。」と言われました。

 しかし、錆の専門家ではないので、1年半前の購入時の錆状態がどうかは確かなことは言えないと言われまして、今回、ご相談させていただきました。

 質問ですが、

1)下回りの金属に穴が空くくらいの状態は、通常、1年半でなるものなのでしょうか


2)1年半前の下回りの状態はどのような状態が想定できますでしょうか

 

 

 

A 大変な買い物をされご苦労されましたね。お気に入りの車が2年持たずに乗れなくなるとはショックであったと思います。


 車ではないのですが、建築物件でも似たようなことがありました。ある自治体から「防錆調査依頼」があり現地調査しました。

 調査をして驚きました。改修時の柱の鉄骨部の塗装がデタラメ。
錆びて穴が開いている箇所に業者がテープを張り、その上を塗装してごまかしていました。ハンマーで叩くと簡単に鉄骨の柱に穴が開きました。以下の記事はその当時の様子です。

こうなる前に防錆対策相談を

 全くもって酷い話です。一級設計士も防錆塗装に関しては「素人」以下ですね。結局鉄骨部も屋根もすべて撤去し、階段も付け替えました。かなりの撤去費用がかかりました。貴重な税金の無駄遣いですね。

 お車も同様ですね。さてご質問ですが・・

>1)下回りの金属に穴が空くくらいの状態は、通常、1年半でなるものなのでしょうか?

>2)1年半前の下回りの状態はどのような状態が想定できますでしょうか?

 ということですが、私の見解は車のディーラーさんと同じです。

> ディーラに見せたところ、「塩害ですね」と言われました。「通常、7年物で1年半しか乗っていない、また用途も近くのスーパーへの買い物にしか使っていないのであればこうはならない。」と言われました。

 だと思いますね。

 車の下回りの塩害対策については、全国いろんな地域のお客様からご相談があります。その事例の1部を列挙します。

1)降雪時に凍結防止剤(塩化カルシウム 塩)を道路に撒くので、車の下回りが1冬で錆びてしまします。良い対策はないか。(広島県と北陸のお客様)

https://www.nc-21.co.jp/faq/post_232/

 広島県のバス会社さんは、バス車両の下回りの面積が広いので、カーボマスチック15Jをお買い上げになりました。北陸の人はラストボンドSGをお買い上げになり、春になってからご自分で下回りを防錆塗装されました。

 また下回りの防錆塗装ということで、プロの板金塗装屋さんから問い合わせがあり、ラストボンドSGをお買い上げになりました。

2)沖縄・奄美地域の塩害対策にラストボンドSG

 とにかく1年で車のいたるところが錆びるとのこと。主にダイビング・スクールの皆様方に、車のいろんな部位にラストボンドSGを使用していただきました。

https://www.nc-21.co.jp/case/post_18/

 塩害も「寒冷地ゆえの」塩害 道路に塩を撒くため。と海沿いで風の強い地域ゆえの塩害 沖縄・奄美地域他海沿い地域があります。

 一般的に車の目に見える場所(車体上部、ドア周り、屋根など)は、電着塗装で錆止め工程がされていて、工業塗装としては最高級の防錆=仕上げ塗装がされています。塗装も何工程もあり、表面塗膜も厚いですので目に見える部位は錆びにくい。

 車の下回りは黒色の塗料(シャーシー・ブラック色)が1回程度塗られているだけですね。一応電着塗装ですが、塗膜も薄いので塩害には強くはありません。


 実は弊社でも昨年、冬の時期の納品時に雪道走行する必要がでてきたので、新車で箱バンを購入しました。その折車販売会社にに依頼して、カーボマスチック15Jを下回りにすべて塗装してもらいました。今年になり、何度も雪道走行しましたが、問題はありませんでした。


 ご存知のように中古車業界は、全国各地で車を流通し合っています。
 購入された中古車販売店は店頭在庫だけをお客に販売しているのではありません。

 たぶん「なんとかメーカーの何年物のセダンの中古を探している顧客がいますが、車はありますか」とか中古車ネットワークのような電子掲示板か何かがあり、中古車販売業者同士で車の売買していると思いますね。

 ということは、ご購入されたお車は雪国地域で乗られた車か、沖縄・奄美などで乗られた車でしょうか。

 それにしても「錆を隠蔽する。」とは酷い販売業者であると思います。仕入段階で錆がわかっていた、あるいは錆びている可能性があったと思います。

 「車の下まわりの防錆、荷台の防錆は、ラストボンドSG カーボマスチック15Jで」

 車の下回りは盲点で、中古ディーラーへ見に行かれても、下回りまで見ませんから。販売業者の良心を信頼するしかないのが消費者ですね。

 あるお客さんから中古車をお買い上げの際、弊社にも相談がありました。いろいろやりとりをいたしました。そしてラストボンドSGをお買い上げになり、ご自分で塗装されました。

 また別のお客様は車を板金塗装屋に持込んで、ラストボンドSGを下回りに塗装させていました。

 スプレー塗装をされたい場合は、カーボマスチック15Jをお薦めいたします。

 また荷台部も車の車体部分ほど、塗装は幾重にもされているようにはありません。塩水にさらされると、塗装がやられ、錆が発生します。

 また漁業関係の方でしたが、魚や海産物をトラックの荷台や「あおり部」が錆びるので困っているとのご相談もありました。

 こちらも塩害対策には、ラストボンドSGとカーボマスチック15Jが有効です。

 また弊社ではトラックに薬品(塩酸や次亜塩素酸ソーダなど)の工業薬品も運搬します。液がこぼれ荷台が腐食することもあります。対策として車購入時に、車屋さんにラストボンドSGと、その上塗り薬品に強い2液型エポキシ塗料を塗装しています。