防錆Q&A

防錆Q&A

指触乾燥という表現はなくなったのでしょうか?

Q 「指触乾燥」はどれくらいですかと、調べても最近はどの塗料メーカーにもデータが掲載されていません。何故でしょうか?
 

 
 
A 私が塗料メーカーに入社した頃は「指触乾燥」という表現は確かにありました。防錆屋のページにも一応は掲載はしています。
 
 
 
 
指触乾燥(ししょくかんそう)
 
 
「塗膜を手で触れて流動性を感じなくなること」を指触乾燥と言います。
 塗膜に触った場合、ねちゃねちゃしていたり(粘着性がある)、指紋はつくけれども、表面は乾いている状態ですね。
 
この場合は、刷毛塗りやローラー塗装では上塗り塗装をしてはいけません。
スプレー塗装は可能です。」
 
 実に感覚的な表現です。たぶんトラブルが続出したのでしょう。それで「指触乾燥」という表現は削除されました。
 
 現在は「硬化乾燥」という表現をしています。
 
 
硬化乾燥(こうかかんそう)
 
 
完全硬化とも言います。「塗膜が粘着性を失い、塗膜を指先で軽く摩擦しても異状を呈しない状態になったとき」を硬化乾燥と言います。
 
 刷毛塗り、ローラー塗りで上塗り塗料を塗装する場合はこの状態を確認してください。
 歩行可能時間とも言います。」
 
 塗料メーカー時代に先輩に硬化乾燥とは何かを教わりました。
 
「床に塗装した塗料が硬化乾燥したかどうかの見極めは、硬い安全靴を履いて起立した状態で回れ右をして靴底を回転させても何ともならない状態を言う。」とのことでした。
 
 指触乾燥という表現はなくなりました。硬化乾燥状態を確認されてから、上塗り塗料を塗装されてください。