防錆Q&A

防錆Q&A

錆のこぶと孔食(こうしょく)との違いは

Q 「錆のこぶと孔食(こうしょく)との違いはどうなのでしょうか?」
また「錆の多いところでは酸素の供給が悪くなり、さらに腐食が進む?」と言われていますが、よくわかりませんがそうなのでしょうか?

 

 

A(回答)一般論でのお答えになるとは思います。

 腐食が進みますと錆が盛り上がり、錆のこぶが出来ます。
 それを剥がしますとえぐれまして、孔食となっています。クレーターのように穴が開いた状態になります。

 錆で盛り上がった下部は鉄の部分に錆が食い込み侵食しているようです。それで剥がしますとえぐれています。

 ということは同じものです。盛り上がったところが錆こぶ。それを除去するとえぐれて孔食になっているからです。

 よく事例で出てくるのは水などが通る配管の錆です。
 
 錆こぶができますと、その錆こぶが邪魔になりその下の鋼材に 酸素の供給が少なくなります。
 錆こぶの下に、マイナス極、周りの部分をプラス極とする「マクロ腐食電池」 が出来ます。それでマイナス極の部分の腐食が推進されます。

 マイナス極の部分の面積は、プラス極の面積よりかなり小さいのでより腐食は進行します。

 酸素が腐食の原因であることはみんな知っています。錆こぶの下は酸素供給量が 少なくなるのになぜより錆が進行してしまうのか?

 それは腐食電池が出来ることにより「酸素を受け取る部分と、腐食する部分が 分業している」ので錆が進行します。酸素を受け取る量が増えれば、錆もまたより 進行します。

 一般論で「通気差腐食」と言われるようです。